No.265 平成12年12月27日発行 | |||||||||
2001年1月〜6月の海況予測 | |||||||||
12月13〜14日に平成12年度第2回太平洋長期漁海況予報会議が開催され、2001年1月〜6月の海況予測が発表されましたのでお知らせします。 | |||||||||
(1)実況と経過(2000(平成12)年7月〜12月) 伊豆諸島海域の黒潮は、流型の変化が大きく、7月〜10月まで八丈島の南を通過するC型が続きました。7月下旬と10月上旬には黒潮が南から八丈島付近まで接近し、9月 上旬と下旬には黒潮は伊豆列島線上の北緯31度以南を通過後、伊豆諸島の東側を暖水波及を伴いながら北上しました。11月は小蛇行の東進に伴って、伊豆諸島南部海域は黒潮域と冷水域を交互に繰り返しました。 伊豆諸島南部海域の水温は、これらの黒潮の動きを受けて7月〜10月まで低めから平年並みで推移しました。11月に入ってからは高めとなり、下旬に一時低め、その後12月現在まで高めで経過しています。 |
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黒潮流路のタイプ |
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(2)予測(2001(平成13)年1月〜6月) 《黒潮》 12月中はB型が継続し、1月にはC型基調にもどる。小蛇行の東進に伴い、3月〜4月頃に一時的にB型となる。伊豆諸島海域では黒潮流路が断続的に大きく変動する。 《沿岸水温》 伊豆諸島南部海域の沿岸水温はC型基調のため全般に低め、今年12月中と来年3〜4月頃はB型となりー時的に高めとなる。 |
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(3)予測の説明 黒潮流型については、1.黒潮の小蛇行、流型についての過去の経験。2.人工衛生海面高度データを利用した九州南東沖での小蛇行の形成、発達、東進の予測手法、現在の海況の長期変動への位置づけに関する研究成果。3.薩南海域における黒潮北縁位置の変動のパターン。4.潮位データによる黒湖のモニタリング。これらの指標の特徴から2001年1月〜6月の黒湖流路変動は「C型基調で推移するが、小蛇行の東進に伴い一時的にC型〜B型〜C型を繰り返すような比較的規模の大きな変動をする」と予測した。 |
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八丈島神湊定置水温(平成12年) |