10月17日、大島分場では、地元の差木地小学校で、生徒73名と一緒に「大島おさかな教室」を開催しました。

 この日の空は、前線の影響で、あいにくの雨模様でした。先ず最初に、音楽室で、「イサキとトコブシの放流について」の話を聞きました(写真1, 2)。

 次に、実際近くの差木地漁港まで、みんなで行き、「イサキ300尾」と「トコブシ650個」の放流を体験しました(写真3, 4, 5, 6)。この時には、タイミング良く、雨もあがり、放流したイサキは、広い海に向かって元気良く泳ぎ出しました。

 イサキもトコブシも、大切な漁業資源です。放流により資源を増やす努力も必要ですが、この日放流したイサキには、背中にチューブが取り付けてあります。また、トコブシは、大島の栽培センターで生まれたもので、貝殻の1部分がグリーンの色をしています。どちらも、識別するための標識が付いているため、今後生態を解明するための重要な資料となります。


写真1 村井大島分場長による「大島おさかな教室」全体の説明
写真1 村井大島分場長による「大島おさかな教室」全体の説明
写真2 滝尾研究員による「トコブシ放流」の説明。子供たちが真剣に話を聞いていました。
写真2 滝尾研究員による「トコブシ放流」の説明。子供たちが真剣に話を聞いていました。
写真3 「イサキ放流」の風景。真ん中にあるトイを使って、イサキを放流しました。大島町役場、警察、地元自治会の方々の協力により、安全に行うことができました。
写真3 「イサキ放流」の風景。真ん中にあるトイを使って、イサキを放流しました。大島町役場、警察、地元自治会の方々の協力により、安全に行うことができました。
 写真4 トイの中にイサキを移す子供たち。1人2匹ずつ小さなバケツを使って移しました。
写真4 トイの中にイサキを移す子供たち。1人2匹ずつ小さなバケツを使って移しました。
写真5 「トコブシ放流」の風景。トコブシ稚貝が入ったカゴを、ロープを使って水面に待機している、ダイバーに渡しています。
写真5 「トコブシ放流」の風景。トコブシ稚貝が入ったカゴを、ロープを使って水面に待機している、ダイバーに渡しています。
写真6 放流が終わってピース!!
写真6 放流が終わってピース!!

「大島おさかな教室」に参加したお友達から感想文が寄せられました。その中から一部を紹介します。


「イサキ・トコブシの放流をして」
わたしは、イサキやトコブシの放流をして、たのしかったです。イサキのたまごはカエルのたまごみたいだったです。トコブシはどうしてあんなにみどり色なのかもわかりました。わたしは、人魚になってみまもりたいです。ありがとうございます。いつまでもきれいな海になってほしいです。(2年生、女子)


「イサキ・トコブシ早く大きくなってね」
ぼくはさかなや貝が大好きです。だから早く大きくなってほしいです。イサキは大きくて40cmになると言っていました。大きくなるんだなあと思いました。体重は1kgくらいになると言っていました。にがしたイサキが来年とれるといいなあと思いました。次はトコブシの話です。水産試験場で生まれたトコブシは貝が緑色です。それは緑色のえさを食べたからなんだと本田先生が言っていました。トコブシは昼間は石のうらなどですんでいるそうです。イサキをバケツに入れてからすべり台みたいなのににがしてやったら海にいって動きがすごい早かったです。トコブシはなげるかなと思ったけどかごに入れて海に入れてやりました。来年いっしょに遊べるといいなあと思いました。*一部中略(3年生、男子)


「おさかな教室感想文」
10月17日今日は、「イサキ」、「トコブシ」の放流をする日です。朝から、ずーと楽しみにしていました。イサキ、トコブシを放流するって、どーして放流するの?どうやって放流するの?イサキは卵から水産試験場の人達がそだてたの?などなどです。そしてドキドキの放流です。イサキは思ったよりも小さくて、おどろきました。こんなに小さくて、もー放流するの?と思いました。さて、次はトコブシの放流です。直径約2cmくらいしかなかったです。それなのに、もう放流するの?と思いました。
私は、こういう会ををもっとひらいて、この差木地の港、「フナア」にたくさん、魚がいて、貝もたくさんいて、そして、このうみがずーとずーと下まで見とおせるぐらいに青くとうめいになって、東京の人、千葉の人、日本全国の人がこの大島の海をほめてくれるような海にいたいと思っています。そうしたら、今日放流した、イサキ、トコブシもきっとまたもどってきてくれると思うし、喜んでくれると思います。それに、この大島は私達のお母さんだし、海は私達のおばあちゃんだから大切に、大切に守って行きたいと思います。この大島、うみは、私達だけのじゃない、魚の大島でもあり、イカの海でもある。だから、自然に生きている仲間として、他の生き物と協力をして、よりよい海、大島にしたいです。*一部中略(6年生、女子)