(普及指導資料 020829)


台風一過、久しぶりに夏らしい暑い日となった8月22日、竹芝桟橋近くの水産試験場において、お魚教室が開催されました。お魚教室は、「私たちの生活と魚」をテーマに小学校4年生以上の子どもを中心とした体験学習型イベントとして毎年夏に行っています。第3回目となった今年のお魚教室には、56名の参加がありました。今年は、魚の利用加工研究から「本格カマボコを作ろう」、資源研究より「魚のDNAを取り出してみよう」、魚の形態を観察する「魚拓を作ろう」の3つのコーナーを体験してもらいました。

水産試験場おさかな教室

当日の様子

本格かまぼこを作ろう!

本格かまぼこを作ろう あらかじめ三枚に下ろしたキンメダイを、子どもたち自身で、すり鉢とすりこぎを使ってすり身にしました。
調味料で味付けした後、すり身を木型(サカナ・イカ・タツノオトシゴなど)に空気を入れないようにしながら詰めます。その後、蒸し器で蒸すこと約5分、キンメダイのカマボコができあがりました。自分の作ったカマボコを食べた子どもたちからは、「おいしかった!」という声に混じって、「しょうゆがほしかった」という感想もあり、十分おかずとして食べられる、おいしいカマボコができあがりました。「家に帰ってからも簡単にできそう」とは保護者からの声。ぜひほかの魚でも試して見てください。
当日のレシピ「本格かまぼこの作り方」はこちら できあがった本格かまぼこ

魚のDNAを取り出してみよう!

魚のDNAを取り出してみよう 昨今話題の「DNA」に興味を持ってもらおうと、今年初めて企画しました。最初にDNAや遺伝子に関しての簡単なレクチャーを受けた後、魚(タカベ)の筋肉よりDNAを取り出す実験に取り組みました。本物のフラスコやビーカー、薬品を使った実験に子どもたちに緊張も見られましたが、お母さんや友達と協力して、みんな無事にDNAを取り出すことに成功しました。少し難しかったという声もありましたが、DNAを実感することができたという感想をいただきました。

魚拓を作ろう

魚拓を作ろう 完成した魚拓

釣具屋さんなどでよく見かける「魚拓(ぎょたく)」。大きな魚を釣った時などに、記念にとることが多く、方法もいろいろあるようですが、今回は家でもできる簡単な方法でチャレンジしました。
準備した魚(マダイ)のヒレを整えて墨を塗り、ずれないように気をつけながら和紙に姿を写し取ります。最後に目を入れてできあがり。簡単なようですが、墨にムラができたり薄かったりと、思うような魚拓を作ることは難しかったようです。しかし中には「上手くできた~」と歓声を上げる子どもたちもいました。


そのほかにも、「奥多摩ヤマメ」の水槽展示や、水産試験場の指導調査船《たくなん》・八丈島漁船《大洋丸》が採集した魚や、東京湾でとれたサクラマスの展示などが行われました。

奥多摩やまめの展示 サクラマスの展示