多摩川だより5号 奥多摩湖の魚類相を調査しました

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奥多摩湖

 奥多摩湖(小河内貯水池)は、昭和32年に多摩川本流を小河内ダムによって堰き止めてできた、満水面積4.25km2の多目的(水道、発電および水

量調節など)ダム湖です。小河内ダムは多摩川河口より89kmの位置にあり、奥多摩湖の大部分は東京都に属しますが、満水時の湖面の一部は山梨県にも属しています。

 

奥多摩湖調査

 東京都では奥多摩湖の魚類相の推移を把握するため、3年に1度、刺網を中心とした調査を実施しています。平成30年度はその調査年にあたり、9月5日に留浦浮き橋左岸側に三枚網12反、ワカサギ網2反、ビンドウ7個を設置して、翌6日に網上げおよび回収を行いました。

 調査の結果、スゴモロコ(123尾)が最も多く採集され、次いでホンモロコ(39尾)、ウグイ(26尾)、ギンブナ(11尾)、ワカサギ(9尾)の順に続きました。その他にオオガタスジシマドジョウ、コイ、オイカワ、カマツカ、ナマズ、ウキゴリ、ヨシノボリ類、カジカ、ハス、スジエビ、テナガエビを少数、採集しました。

 奥多摩湖湛水以降の本調査では、ウグイ、オイカワ、ホンモロコ、ワカサギの4種が主要な採集魚となっていました。しかし、前回の平成27年の調査では、平成24年に初記録となったスゴモロコが優占種となり、その傾向は今回も変わっていません。また、平成8年以降、採集されなかったハスが今回、採集されました。

図1 奥多摩湖留浦浮き橋の写真 

図1 調査地点の留浦浮き橋

   

 図2 最も多く採集されたスゴモロコ

図2 最も多く採集されたスゴモロコ

 

図3 平成8年以降、久しぶりに採集されたハス。全長201mm

図3 平成8年以降、久しぶりに採集されたハス。全長201mm