多摩川だより7号 3年ぶりに奥多摩湖の魚類相調査を実施しました
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奥多摩湖
奥多摩湖(小河内貯水池)は、昭和32年に多摩川本流を小河内ダムによって堰き止めてできた、多目的(水道、発電および水量調節など)ダム湖です。
令和6年度 奥多摩湖調査
東京都島しょ農林水産総合センターでは、奥多摩湖の魚類相の推移を把握することを目的とした調査を、3年ごとに実施しています。令和6年9月25日には、留浦地区の浮き橋左岸側(図1)に刺網(三枚網7反、ワカサギ網2反)とビンドウ(8個)を設置し、翌日に回収しました。
調査の結果、全14種569尾の魚類が確認できました。多くみられた魚種は、スゴモロコ320尾(全長5.7~9.5cm)が最も多く、次いでホンモロコ131尾(全長5.7~14.0cm、図2)、ウグイ73尾(全長6.0~12.3cm)の順に続きました。その他、ワカサギやオイカワ、ギンブナ、ナマズなどがみられました。
また、特定外来生物に指定されているウチダザリガニ3尾(体重31.4~58.4g、図3)が採集されました。
魚類相の推移
今回最も多くみられたスゴモロコは、もともと琵琶湖に生息する魚で、調査では平成24年に初めて採集されました。今回は320尾が採集され、前回調査(令和3年)の78尾を上回りました。次いで多くみられたホンモロコは、こちらも元は琵琶湖に生息する魚で、現地では高級魚として扱われるほか、他県でも食用に養殖されています。奥多摩湖では、古く1970年代の調査から採集されており、今回は131尾が採集され、前回調査の79尾を上回りました。平成27年以降4回の調査ではいずれも、多くみられた上位2魚種がスゴモロコとホンモロコであり、近年の奥多摩湖の主要な魚種になっていると考えられます。
なお、ウチダザリガニは、前回までの調査では確認されておらず、今回初めて採集されました。
※ウチダザリガニを含む特定外来生物は生きたまま運搬することが禁止されています。ご注意ください。
図1 調査を実施した留浦地区の浮き橋
図2 採集されたホンモロコ
図3 採集されたウチダザリガニ
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