2000年の来遊資源量の推定値と再生産関係からもとめた2001年の推定資源尾数と適正漁獲率をもとに、現在の漁業を継続しながら資源の回復を図るための2001年の適正漁獲量(生物学的許容漁獲量=ABC)を265,771尾(上限775,994尾、下限120,661尾)と推定した。
実施機関: 八丈分場
事業名: 資源変動解析に関する研究
漁場に放流した種苗の活力は旺盛で、隠れ家である転石の下に速やかに移動することが確認された。また、薬浴試験の結果、細菌感染の影響はなかった。一方、空輸後の輸送種苗の死亡率は、室内水槽では30日間で1.1%から9.2%で、食害などの影響を排除した天然漁場では、約3ヶ月で11.4%以下と低く、種苗の活力は高かった。
実施機関: 八丈分場
事業名: 栽培漁業の推進研究
三宅島の北東側の漁場では泥流・火山灰の影響を受け、北西側の漁場では8月18日の大噴火による火山灰が堆積し、島の特産品であるフクトコブシ、テングサに被害を受けた。神津島から新島では地震により海岸線の崖が崩落して漁場に堆積し、サザエ、フクトコブシ、テングサ、トサカノリの生息に影響を及ぼした。
実施機関: 資源管理部・大島分場・八丈分場
事業名: 伊豆諸島噴火地震災害調査
魚類の頭部には、扁平石、礫石、星状石の3種類の耳石がある。ハマトビウオの星状石は、ふ化後ほぼ10日目から15日目に形成され始め、輪紋形成に日周性が認められた。成魚の星状石の輪紋数は、295本から470本であることから、寿命は1歳と考えられた。
実施機関: 資源管理部・大島分場
事業名: 漁業資源調査
小笠原海台東海山周辺と七島・硫黄島海嶺海形場周辺の水深620m付近で合計335尾のキンメダイを漁獲した。体重2kgを越える個体も含まれ、大きさ、体色ともに非常に良好で、伊豆諸島海域で漁獲されているものと比較して遜色なく、未利用資源として期待される。
実施機関: 小笠原水産センター
事業名: 小笠原海域漁業調査指導
東京湾で生まれ1年間しか生きないマハゼの仔稚魚の分布の中心は、羽田沖、15号地、三枚洲で、ほぼ1年ごとに増減を繰り返していることが判った。生息量の目安になる産卵生息孔数は、平成6年から8年は少なかったが、最近では回復してきており、羽田沖、お台場周辺で多く確認された。
実施機関: 資源管理部
事業名: 内湾漁業資源動向調査
アカハタ自主禁漁海域である聟島列島嫁島周辺と自由漁業海域である父島列島西島周辺について資源管理を実施した結果、禁漁区域漁場の資源量は自主漁業海域に比べ多く、平均全長でも1.3cm大きく、禁漁の効果が確認された。
実施機関: 小笠原水産センター
事業名: 小笠原生息環境調査
放流用種苗の23%、放流後河川で回収した死亡魚の70%に冷水病外観症状が観察され、冷水病による減耗が不漁に関与していることが示唆された。冷水病菌は、蛍光抗体法により、鰓や外観症状を示す体表患部で高率に検出された。
実施機関: 奥多摩分場
事業名: 河川域魚類繁殖助長研究