背景・ねらい

 「奥多摩やまめ」は不妊化によって大型化する全雌三倍体ヤマメであり、刺身・寿司など多くの用途が見込まれる高付加価値の新品種である。しかし、多摩地域の新たな地域特産品として定着を図るためには、「奥多摩やまめ」の知名度の向上は必須であり、料理教室を始めとした普及・PR活動に取り組んだ。


成果の内容・特徴

  1. 多摩地域6市町村において、「奥多摩やまめ料理教室」を開催した(表1, 写真1, 写真2)。おもに旅館・料理店などの関係者を対象としたもので、「奥多摩やまめ」に関する解説、調理実習、試食によって、参加者に「奥多摩やまめ」の良さ、付加価値の高さを実感してもらった。
  2. 地域ごとに行われる産業祭などのイベントにおいて、「奥多摩やまめ」の水槽展示を行い、一般都民への知名度の向上を図った。(写真3)
  3. PR用ポスター・パンフレットを作成し(写真4, 写真5)、料理店、釣り堀池において来客者に配付した。また、上記イベントにおいても配付し、PR活動の一助とした。

成果の活用面・留意点

今回の取組によって、「奥多摩やまめ」の知名度は着実に向上し、需要は高まってきている。これまでは生産尾数が少なく(約5万粒)、この需要に応えられていない。しかし、平成12年度分の種苗(平成11年秋種卵配付)から、約12万粒まで生産尾数が増加しており、当面の需要には応えられると考えられる。地域特産品として確実の定着させるためには、普及・PR活動の継続と安定した生産基盤の整備が今後求められる。


*現建設局葛西臨海水族園


  第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回
市町村名 奥多摩町 日の出町 あきる野市 檜原村 青梅市 羽村市
日時 2月10日 4月22日 10月20日 10月20日 2月8日 2月22日
場所 山のふるさと村 さかな園 山渓 ふれあい館 さわい市民センター 羽村市消費生活センター
参加者 旅館・料理関係者20名 一般消費者27名 旅館・料理関係者18名 同左21名 同左32名 同左32名
講師 本沢氏(陣屋:奥多摩町) 本沢氏(陣屋:奥多摩町) 茂野氏(山渓:あきる野市) 鈴木氏(寿々喜家) 宇山氏(ふるさと:青梅市) なし

表1 平成11年「奥多摩やまめ」料理教室実施状況


写真1 料理教室(日の出町)

写真1 料理教室(日の出町)

写真2 料理教室(青梅市)

写真2 料理教室(青梅市)


写真3 産業祭(八王子市)

写真3 産業祭(八王子市)


写真4 ポスター(4つ切り)

写真4 ポスター(4つ切り)

写真5 パンフレット(A3)

写真5 パンフレット(A3)