令和4年度 主要成果集(水産)
漁業情報データベースのシステムの刷新を図りそこに登録された水揚伝票の情報を用い、2000年から2020年までの238万件についてその変化を調べた。漁獲された魚種や量は、社会や海洋環境の変化の影響を受け変わっていた。
漁業調査指導船「たくなん」にて流れ藻調査を実施し、併せて採集したメダイ幼魚を用いて飼育実験を実施しました。その結果、八丈島周辺海域においてメダイは、おおよそ6月以降に20~30cmほどまで成長すると、低水温の環境を目指して表層から深場へと生活圏を移行すると推察されました。
広範囲における海藻の分布を調べるため、新たにソナーやドローンを活用した調査手法を開発しました。また、調査で得られた結果を組み合わせることで、より正確に資源状況を把握することを試みました。調査手法ごとの調べられる範囲や内容を整理することで、状況に応じて効果的な調査を実施できるようにしました。
近年、河川水に含まれるDNA(環境DNA)を解析することで、その付近に生息する魚類を知ることができる技術が急速に発展してきた。本研究では、まず環境DNAメタバーコーディングによって従来の採捕法と同等以上の魚種数を検出できることを確認し、環境DNAによる多摩川広域の魚類相調査を行った。
スズキは海で産卵ふ化し、成長につれ河口域や淡水域に分布を広げていくことが知られています。本調査で得られたスズキ仔稚魚の採集状況や調査地点の底層DOの測定結果には、東京湾のスズキが生息環境や成長にあわせて移動している事が反映されていると考えられました。一方、調査結果と資源動向との関連については見出せませんでした。
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