東京都島しょ農林水産総合センター 令和4年度 研究成果発表会 (水産部門)

東京都島しょ農林水産総合センター 令和4年度 研究成果発表会 (水産部門)

平素より、関係各位の皆様におかれましては、当センターの業務運営に対しまして特段のご指導ご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

研究成果発表会は、例年対面にて開催しているところでございますが、昨今の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響を鑑み、今年度もwebで開催することとなりました。  何卒ご容赦のほどよろしくお願いしたします。

東京都島しょ農林水産総合センター 所長  中野 卓

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(1) 伊豆諸島海域表層におけるキンメダイ卵の分布の検討

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要 旨:伊豆諸島におけるキンメダイ卵の分布特性を検討するため、漁業調査指導船「みやこ」による過去20年分のプランクトンネット調査データを整理し、統計的な解析を行いました。その結果、キンメダイ卵は7月、8月、9月に多く、特に産卵盛期に多く採集されること、黒潮の内側域で採集が多く、同一地点でも強流域・外側域に移行した場合には少なくなること、南方の調査点程、多く採集されることが示されました。

(2) 八丈島のクサヤモロ漁に黒潮が与える影響

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要 旨:八丈島周辺におけるクサヤモロ漁業に影響する要因を明らかにするため、漁獲量・魚体測定データを解析しました。その結果、操業船一隻あたりの日別漁獲量(CPUE)は季節的に変化し、8~11月に増加、11~12月に減少しました。また、黒潮流路がC型に移行するとクサヤモロの餌料環境が良くなり、CPUE、魚体重量が増加することが示されました。

(3) 小笠原におけるアカイセエビの成長

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要 旨:小笠原の重要な磯根資源であるアカイセエビについて、成長様式を調べるために、採集・飼育試験を行いました。その結果、アカイセエビの産卵は夏季に多く、孵化した幼生は約1年後に着底していることが分かりました。また、着底から加入に要する期間は雄で約7年、雌で約10年であると推定されました。

(4) 採卵後ヤマメの有効利用を図る

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要 旨:ヤマメは、産卵後に死んでしまう魚種のため、これまで採卵後のヤマメを焼却処分していました。SDGsや処分コスト削減の観点から、採卵後ヤマメを利用した加工技術を開発するとともに、地域振興の一助となるべく商品化に取り組みました。

各発表課題に関するご質問等は下記のご質問フォームよりお願いします。


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