八丈事業所トピックスNo.29 サメ類の展示
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サメ類の展示
八丈事業所では、八丈島周辺の海に生息している魚類の水槽展示を行っていますが、昨年末から5つある水槽のうちの1つでサメの展示を始めました。サメは、昨年末に、当事業所の職員が底土港で釣獲したもので、現在、フトツノザメ4尾(約40~50cm)とホシザメ1尾(約70~80cm)が水槽内を泳いでいます。
写真1 サメを展示している水槽
サメの種類
フトツノザメ(写真2)は「ツノザメ」という名の由来どおり背鰭の前の部分にツノのように見える棘(きょく)(写真3)があるのが特徴です。深海性のサメで西太平洋、オーストラリア、インド洋などに分布し、生息する水深は100~500mぐらいです。八丈島ではC型流路(※)のときに浅場に上がってくるようです。静岡県の沼津港深海水族館や茨城県の大洗アクアワールドでも展示されています。
写真2 フトツノザメ 写真3 背びれのツノ状の棘
ホシザメ(写真4)は背中に白い斑点があるのが特徴です(写真5)。日本、朝鮮半島、中国、ベトナムに分布し、沿岸の砂泥域に生息するサメです。いずれも、人を襲うことはなく、主にカニなどの無脊椎生物を食べています。また、サメ類の特徴の一つであるアンモニア臭が比較的少ないため、肉は食品として利用され、フトツノザメはにぎり寿司のネタにもなります。
写真4 ホシザメ 写真5 ホシザメ体表面の白い斑点
子ザメ誕生への期待
フトツノザメ、ホシザメともに卵胎生で、体内での妊娠期間を経て子サメになって生まれてきます。今回展示しているサメjはすべてメスなので、今後子サメを出産する可能性があります。ホシザメは4月ごろに子ザメを生むかもしれません。フトツノザメも4尾のうち2尾のおなかがかなり膨らんでいるので子ザメを生む可能性があります。
※八丈島が黒潮の内側に入り、低水温になる黒潮流路の型
