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漁業調査指導船「たくなん」のドックについて

 神湊(かみなと)漁港に停泊している島しょ農林水産総合センターの漁業調査指導船「たくなん」について、八丈事業所トピックスNo.18号で、「たくなん」の業務を紹介しました。今回は、船の安全航行に欠かせない「ドック」について紹介します。  

 「ドック」ってなに?

  「ドック」とは、「船の建造・修理や荷の揚げ卸しなどに用いる設備や施設」のことであり、一般的には船を陸に揚げ、船体の定期点検や修理・改造などを行う場所を言います(車の修理工場のような場所です)。

船を長期間、安全に使用するには定期的に整備を行うことが必要です。島の漁船は漁港内の船揚げ施設で整備を行います。しかし、「たくなん」は点検整備や修理などに多くの専門技術者が必要で、またコスト等も考慮し、年に2回定期的に内地のドックに行くこととしています(写真1)。

写真1 陸揚げした「たくなん」

写真1 陸揚げした「たくなん」

 

 どんなことをするの?

ドックでは、船体やエンジンのほか、観測機器などの設備の定期点検と清掃を行います。

定期点検は国で定められた法定検査のほか、無線設備や航海灯、救命設備等を定期的に点検し、老朽化した部品などの交換を行います。また、普段海の中で見ることができない船底のプロペラや舵部などの点検も行います(写真2)。なお、法定検査ではエンジンを船から降ろして分解整備することが義務付けられるなど、厳しい検査を受けます。

清掃はサビ落としやペンキの塗り替えなどを行います。甲板上の施設だけでなく船底についても、汚れや貝がらなどを落としてきれいにします。

さらに、漁業設備や観測機器についても点検整備を行い、新しい機器の設置もドックで行います。

写真2 プロペラと舵

写真2 プロペラと舵

    

安全な業務のために 

 海洋観測や試験操業等の業務を着実に実施し、島の水産業振興に貢献することが「たくなん」の仕事です。

そのため、ドックにおける船体整備を定期的に実施し、船の安全航行を確保しながら万全の態勢で業務に従事できるよう、船員一同心掛けています。