ホシフグ 

  1. 種名 ホシフグ Arothron  firmamentum                          フグ目フグ科モヨウフグ属 
  • 全長:11.5cm、体重:31.7g
  • 採集日:平成22年8月23日
  • 採集場所:新島東南海域
  • 採集方法:リングネット
  • 採集者:漁業調査指導船「みやこ」
  • 備考: 南日本、東シナ海~南シナ海、ニュージーランド、オーストラリアに広く分布する。体は小棘に覆われ、鼻孔には皮膚が変化したと考えられる2皮弁がある。体側の背面と側面に白色の小円斑紋があり、サザナミフグに似るが、特に腹面に斑紋があるので区別できる。体長は約40cmに達し、モヨウフグ属の中では最も深いところに生息する。毒性があるとされているが、詳細は不明。

     写真の個体は、調査船「みやこ」が、魚類の卵や稚魚を採集するために海面を曳網するリングネットにより採集された。曳網時には、この他にも腹を膨らませ、海面を漂流するホシフグが多数確認された。一方、同じ日には、調査海域から南に位置する御蔵島周辺においても、本種が大量に海面を漂流しているところが目撃されている。普段は深場に生息する本種が、一度に大量に海面を漂流したことから、水温や潮流などの環境要因の変化が影響を及ぼしたものと思われる。

    参考文献:  中坊徹次編(2000)日本産魚類検索全種の同定第二版、東海大学出版会、東京       多紀保彦他監修(2005)新訂原色魚類大図鑑、北陸館、東京