ミズウオ

ミズウオ2

  1. ミズウオ Alepisaurus ferox                                                                ヒメ目ミズウオ科ミズウオ属 
  • 全長:107.0cm、体重:1915g
  • 採集日:平成26年6月19日
  • 採集場所:大島近海
  • 採集方法:底釣
  • 採集者:岡田漁協所属漁船 
  • 備考:全長3m程度にもなる大型の魚である。体表には鱗がなく、銀色の光沢をもつ。背鰭が非常に大きく、体の3分の2を占める。しかし、仔魚の背鰭はそれほど大きくはなく、サバ型魚類を思わせるごく普通の体をしている。目が大きく吻は尖って伸びる。大きな口には鋭い牙を備えており、この牙はとらえた獲物を逃さない役目を果たしている。食性は肉食性でその大きな口と牙で深海の生き物を見境なく丸のみする。近年はミズウオの胃からビニール袋などが見つかる例もあり、しばしば、海洋汚染の指標になる。今回の標本の胃からはカタクチイワシ3匹およびテカギイカ1匹他、不明魚種1匹が観察された(写真)。成魚の生息水深は900mから1500mとされているが、海面下200mに設置されたマグロはえ縄でもよく漁獲されるという。中深層遊泳性。北太平洋からインド洋・大西洋・地中海までの広い範囲に分布している。深海に生息している魚であるが、表層水温が下がる夜間や冬期には浅海に上がってくることもある。
  • 参考文献:中坊徹次編(2000)日本産魚類検索全種の同定第二版、東海大学出版会、東京