アオダイ
標準和名
アオダイ学名
Paracaesis oaerulea (Katayama)
地方名
アオゼ(東京)、チビキ(和歌山、広島)、ウメイロ(高知)、シチューマチ(沖縄)分類
スズキ目、フエダイ科、アオダイ属形態
体色は一様に青紫色で腹部は淡色。体側に横帯がない。体は長円形で側扁し、背ビレと臀ビレの軟条には鱗がない。背ビレには欠刻がない。尾ビレは二叉する。眼隔域が隆起し、胸ビレは鎌状で長い。体長40cm以上に達する。分布
日本列島周辺にのみ生息が知られ、主として南日本に分布する。東京の海域では神津島から小笠原にかけて生息するが、分布の中心は八丈島近海である。 アオダイ属の魚種は、ヨゴレアオダイ Paracaesio sordida Abeが伊豆・小笠原諸島海域から、シマアオダイ Paracaesio kusakarii Abeが鳥島海域から採集されているが、その個体数は少ない。生態
水深100m以深の岩礁域に生息する。肉食性で魚類、甲殻類を捕食し、産卵期は6月から9月である。満3年で産卵が始まり、直径0.8mm前後の球形の浮性卵を産出する。小笠原では、西の島での採集例があるが、いずれも尾叉長40cm以上の大型個体で若齢魚の採集記録はない。資源の利用と保全
延縄、一本釣りにより伊豆諸島を中心に年間30トンから50トン程度が漁獲されている。八丈島海域では、エサにオキアミを使用するようになって以降、漁獲魚の小型化が顕著になっている。調理法
南日本では重要な食用魚。白身魚で、刺身用の高級魚。焼き物、煮物、椀種などにも向く。![]() ヨゴレアオダイ |
![]() シマアオダイ |
