八丈事業所トピック№47 2022年のハマトビウオ漁

八丈事業所トピック№47 2022年のハマトビウオ漁

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2022 年の水揚状況

八丈島において、ハマトビウオは「春トビ」という通称名で親しまれ、町のシンボルにもなっています。 2022 年のハマトビウオ漁は 3月29日に始まり、5月12日の水揚げを最後に約1ヶ月半におよんだ漁が終わ りました。八丈島におけるハマトビウオの水揚尾数・水揚尾数上位3隻の延べ出漁隻数・CPUE(1隻 1日当たりの水揚尾数)を表 1 に、2022 年の水揚尾数の推移とCPUEを図 1に示しました。2022 年は、水揚尾数は約 1.1 万尾となり、2012 年以降では 2020 年に次いで 2 番目に少なく、過去 10 年平均のわずか 3%の値でした。 延べ出漁隻数は、過去10年平均の 24%の23隻で、CPUEは同 14%の 479 尾/隻・日となりました。

表 1 八丈島におけるハマトビウオの水揚尾数と 延べ出漁隻数および CPUE の推移

漁期 水揚尾数 延べ出漁隻数 CPUE
(尾) (隻) (尾/隻・日)
2012年 572,056 141   4,057  
2013年 688,597 135   5,101  
2014年 669,435 113   5,924  
2015年 342,975 129   2,659  
2016年 491,501 101   4,866  
2017年 219,833 106   2,074  
2018年 358,589 74   4,846  
2019年 269,583 109   2,473  
2020年 821 6   137  
2021年 102,821 49   2,098  
10年平均 371,621 96   3,424  
2022年 11,022 23   479  

図 1 2022 年のハマトビウオ水揚尾数と CPUE の推移

資源状況

八丈島では、1970 年から 1980 年代初めまで、100 ~150 万尾程度の水揚げがありましたが、1984 年から 1990 年代前半には、水揚げが皆無となった時期がありました。その後、資源は回復傾向にありましたが、再び 2020 年から、水揚量が極端に減少しています。 2022 年の水揚尾数が少なかった要因として、魚群の来遊期間が 3月下旬から 5月上旬付近の約 1ヶ月半と例年よりも短い上、来遊した魚群が低密度であったことが考えられます。また、数年前から水揚量が減少 していることから、来年以降の状況についても、注意深く見守る必要があります。

水揚げ風景

図2 水揚げ風景

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