八丈事業所トピック№50 2025年のハマトビウオ漁

八丈事業所トピック№50 2025年のハマトビウオ漁

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2025 年の水揚状況

八丈島において、ハマトビウオは「春トビ」という通称名で親しまれ、町のシンボルにもなっています。 2025年のハマトビウオ漁は3月23日に始まり、5月12日の操業を最後に約1ヶ月半におよんだ漁が終わりました。

八丈島におけるハマトビウオの水揚尾数・延べ出漁隻数・流刺網CPUE(1夜1隻当たりの水揚尾数)を表1に、2025年の水揚尾数の推移と流刺網CPUEを図1に示しました。2025年の水揚尾数は約4,600尾となり、2015年以降では2020年に次いで2番目に少なく、過去10年平均の2.5%の値でした。延べ出漁隻数は20隻で、過去10年平均の29.3%であり、CPUEは306尾/隻・夜で同比14.9%となりました。

 

表 1 八丈島におけるハマトビウオの水揚尾数と
延べ出漁隻数および CPUE の推移

漁期 水揚尾数 延べ出漁隻数 CPUE
(尾) (隻) (尾/隻・日)
2015年 342,975 129   2,659  
2016年 491,501 101   4,866  
2017年 219,833 106   2,074  
2018年 358,589 74   4,846  
2019年 269,583 109   2,473  
2020年 821 6   137  
2021年 102,821 49   2,098  
2022年 11,022 23   479  
2023年 20,113 44 457
2024年 20,898 41 510
10年平均 183,816 68   2,060  
2025年 4,653 20 306

 

図1 2025年のハマトビウオ累計水揚尾数と流刺網CPUEの推移.png

図 1 2025年のハマトビウオ水揚尾数と CPUE の推移

資源状況

伊豆諸島では、最大の水揚尾数を記録した1961年には800万尾を超える水揚げがありました。その後、好漁が続きましたが、1981年の347万尾の好漁を最後に1984年から激減し、1991年には水揚げが0となりました。その後、資源は回復傾向にありましたが、再び2020年から水揚尾数が極端に減少しています。

水揚尾数やCPUEが減少していることから、来年以降の状況についても注意深く見守る必要があります。

図2 ハマトビウオの水揚げ風景.jpg

図2 ハマトビウオの水揚げ風景

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