珍魚採集報告第220号 アオスミヤキ

珍魚採集報告第220号 アオスミヤキ

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1 種名 スズキ目クロタチカマス科アオスミヤキ

Epinnula pacifica(Ho, Chang and Shao, 2017)

  2 測定結果 標準体長 318.3

3 採集日 令和元年714 5 採集方法 底釣り

4 採集場所 沖ノ鳥島 水深410m      6 採集者 漁業調査指導船みやこ

 本個体は沖ノ鳥島海域での底釣り調査中に採集した。従来、アオスミヤキの含まれるEpinnula属には、Epinnula magistralis 1種のみが存在し、カリブ海や南日本に分布するとされていた。しかし、2017年の報告により、カリブ海周辺の個体と太平洋(日本、台湾、ハワイ)で採集された個体は別種であるとされ、日本のアオスミヤキは新種(Epinnula pacifica)とされた。なおアオスミヤキは、体高が高いこと、背鰭および臀鰭が長く鰭条数が多い点などでEpinnula magistralisと区別することができる。アオスミヤキは世界的に採集例が少なく、日本では高知県土佐湾、三重県尾鷲および紀伊長島、鹿児島奄美群島およびトカラ列島からの記録がある。東京都沖ノ鳥島海域では本個体が初の発見であり、非常に貴重な標本である。

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