大島在来のサツマイモ「テリコ」の苗生産順調(大島)    

  

 今年度から、普及センターの勧めで、数名の生産者が大島在来のサツマイモ「テリコ」の試験栽培に取り組むことになった。

「テリコ」は、明治時代に九州の豊後の漁師が大島にもたらしたもので、岡田地区の寺に石碑が残っている。飽きのこないあっさりとした食味で、主に主食として大正から昭和中期まで大島では盛んに作られた。近年はほとんど作られなくなり、幻のイモとなっていたが、一昨年、差木地の農家1戸がかろうじて維持していることがわかり、昨年、大島事業所で種芋を増殖していた。 

 苗は、野菜苗を中心に生産している農家にテリコの苗生産を委託している。3月10日に種イモを伏せ込み、4月以降、順調に生育している。芽の立ち数は他のイモと比較して多い方である。5月の連休明けには本格的に配布できる見込みである。

大島伝統のイモ テリコ

テリコの栽培風景

 

 研修センター入所式と島内視察(八丈島)   

 1日、八丈町は担い手育成研修センターにおいて、第2期生3名の入所式を行い、島しょセンターからは所長以下関係職員4名が出席した。研修課程(4年)前半2年間では、ルスカス、ロベ、レザーに関する実地研修と基礎講座が行われる。実地研修では先進農家と第1期卒業生が指導者となり、基礎講座では島しょセンター職員が中心に講師を務める。この間に、研修生はセンター内のルスカス、レザーを出荷して収入を得ながら、自分の農地、施設を確保して自立を目指すことになる。

 19日には普及指導センター担当の第1回基礎講座として、島内視察を行った。農家指導者の圃場を含めた8ヶ所を回り、主要品目の生産状況を実地に学んだ。

入所式

 研修センター入所式風景