黒潮は、8月上旬に一時的にB型、その後C型となる。

  平成25年 7月30、31日に神奈川県横浜市において漁海況予報会議が開催され、平成25年8~12月の海況予報が水産庁より発表されましたのでお知らせします。

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海況の現況

 2月以降、黒潮は概ねN型で推移しました。4月下旬に小蛇行の東進に伴いB型となり、5月下旬にはC型となりました。その後は、C型で推移しました。7月末の時点では、C型蛇行が東へ徐々に移動し、熊野灘沖に新たな蛇行が出来つつあります。そのため、黒潮は四国沖を東進し、遠州灘沖で北流した後、34°N付近から八丈島、青ヶ島を迂回して、房総半島沖を大きく離岸して流れています。潮は、6月下旬以降N型基調で推移し、11月中旬にB型となり、12月上旬にはC型に移行しました。12月25日現在、黒潮は、伊豆列島線上の32°N付近まで南下した後、向きを北に転じ同列島線の東側を房総半島沖へ流れています。 

図1 関東・東海海況速報(平成25年7月26日)

 図1 関東・東海海況速報(平成25年7月26日)

海況予測(平成25年8から12月)

 現在、薩南海域の黒潮北縁は接岸傾向で推移し、都井岬~足摺岬では接岸、潮岬では大きく離岸しています。
 黒潮は、8月上旬に一時的にB型となり、その後はC型で推移する見込みです。12月には再びB型となると予想されました。黒潮の変動に伴い、内側域への一時的な暖水波及も予想されます。

伊豆諸島北部海域の海況見通し

 伊豆諸島北部海域は、概ね冷水域に入りますが、黒潮流路の変動に伴い、伊豆諸島北部海域への一時的な暖水波及が予想されます。今後の沿岸水温は、「平年並み」~「低め」で推移し、暖水波及時には「高め」となる模様です。

図2 黒潮流路の代表的なパターン

図2 黒潮流路の代表的なパターン

A型:遠州灘沖の冷水塊の規模が大きく、長期間継続

B型:冷水塊が遠州灘沖に存在、A型ほど大きくない

C型:冷水塊は伊豆諸島の東西にまたがって存在

D型:冷水塊が伊豆諸島の東側に存在

N型:本州に平行に直進

(注:海上保安庁海洋情報部HPより転載)