平成12年の大噴火後3年目に当たる今年の8月と9月に、噴火で影響を受けた12地点の漁場で潜水調査を実施しました(図1)。陸上からの土砂の流入は依然続いており、多くの磯で岩上への泥等の堆積が確認されました。また、テングサは、種類により生育状況に差がみられるものの、浅場に分布するオオブサは草質、草丈ともに良好でした。一方、貝類では、これまでの調査の中で最も多くのサザエが採集されました。フクトコブシも天然貝、放流貝とも採集され肉付きも良好でした。今回の調査により、陸上からの土砂の流入の影響が確認され、漁場環境は依然不安定な状況ですが、一部の資源では、回復の兆しが認められました。

 

 大島事業所トピックNo.296 [371KB pdfファイル]