大島事業所トピックNo.360 ツバキ園内を活用した山菜の栽培について(利島)
山菜の栽培と出荷に取り組んでいます!
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「シドケ」の出荷
シドケ(標準和名モミジガサ)はキク科の多年草で、日本が原産地と言われています。北海道から九州に至る地域の湿気が多い林内に自生し、おひたしや和え物、天ぷらなどで食され、独特の香りが春を感じさせてくれる山菜です。
利島は、国内有数の椿油の産地ですが、ツバキ園内に自生するシドケの有効利用を図るため、栽培の促進と市場への出荷に取り組んできました。
写真1 ツバキ園内でのシドケ栽培
平成14年の出荷開始以降、栽培方法にも工夫をこらすことで出荷量は増加傾向にあり、今年は1,200箱を東北や東京、関西へ出荷しています。
現在では利島の農業生産額においても、油糟ツバキに次ぐ第2位に位置付けられるようになりました。
写真2 出荷されるシドケ
新しい山菜「シオデ」
シオデはユリ科の多年草で、日本全国の山地に自生する山菜です。その食感から山のグリーンアスパラガスと呼ばれ、おひたしや和え物、バター炒めなどで食べるほか、根の部分は生薬「馬尾伸筋(ばお(び)しんきん)」としてリュウマチや腰痛に効くとされています。
写真3 出荷前のシオデ
利島のシオデは、シドケ同様にツバキ園内に自生していましたが、椿油の販売促進活動の際に、仙台や盛岡、秋田などの東北地方で商品価値のあることがわかりました。そこで、JA島しょ利島支店と協力して、積極的な栽培に取り組み始めました。今年の春に試験出荷を行った際には好評を得ており、今後の出荷に期待が高まっています。
山菜の生産増を目指して
利島における山菜の出荷可能時期は、ツバキの実を拾い終わる3月上旬以降となるため、油糟ツバキの生産と両立させることが可能です。
今後は、ツバキの管理と山菜の栽培の両立をめざし、更なる栽培方法の工夫を進めることによって山菜生産の増大に取り組んでいきます。