平成22年1~6月の伊豆諸島周辺海域の海況見通し
      黒潮は、期間を通してN型流路で推移    

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平成21年12月15、16日に神奈川県横浜市において漁海況予報会議が開催され、平成22年1~6月の海況予測が水産庁より発表されましたのでお知らせします。

海況の現況

 黒潮は、昨年の5月以降、今年の8月までC型流路が継続しました。そして、9月にはD型、10月にはN型を経て、11月後半にB型、12月には再びC型になりました。

海況速報

図1 関東東海海況速報(平成21年12月17日)

海況予測(平成22年1~6月)

 黒潮は、期間を通してN型流路で推移し、2月と4~5月に一時的にB・C型流路になる模様です。潮岬以東のうち、熊野灘~遠州灘~伊豆諸島北部は、概ね冷水域に入るとおもわれます。なお、黒潮の変動に伴い、内側域への暖水波及が予想され、伊豆諸島北部海域の水温は、「低め」~「平年並み」で推移し、B型、暖水波及時には「高め」になる模様です。

今後の海況見通し

 現在、黒潮は遠州灘~石廊崎沖付近を東進し、青ケ島付近まで南下した後、S字状に北上するC型です。伊豆諸島の冷水域はまもなく東に移動してN型に移行する見込みです。また九州南東沖の黒潮は接岸傾向ですが、海面高度画像による予測で1月に小蛇行が発生する見通しです。この小蛇行の一部が東進し、2月および405月のB・C型を形成する見込みです。
 現在のところ、6ヶ月間の予測を提示していますが、海況状況に変化があった場合、あらためて最新の情報を皆様にご報告する予定です。なお、海況の変化は漁模様にも大きく影響しますので、今後の「関東・東海海況速報」にご注意下さい。

黒潮流路パターン

図2 黒潮流路の代表的なパターン

A型:遠州灘沖の冷水塊の規模が大きく、長期間継続

                B型:冷水塊が遠州灘沖に存在、A型ほど大きくない

                C型:冷水塊は伊豆諸島の東西にまたがって存在

                D型:冷水塊が伊豆諸島の東側に存在
                N型:冷水塊は存在せず、本州に平行に直進
                 (注:海上保安庁海洋情報部HPより転載)