黒潮は、4月はC型、5月以降はN型

     PDFはこちら大島事業所トピック№363 [254KB pdfファイル]   

 

 平成27年3月26日に4月~7月の海況予測の見通しが水産庁より発表されました。これによると黒潮は、引き続きC型で推移し、5月以降にN型となる予報となっています。

 

海況の現況

  黒潮は、1月上旬にB型、下旬にC型となりました。2月には、次の小蛇行が東進し、一時的に伊豆諸島の東西にそれぞれ小蛇行が出来るW字状の流形となりました。その後、2月下旬には、伊豆諸島の東側の小蛇行が解消し、B型となりました。この蛇行も徐々に東進し、現在、黒潮はC型となっています。

 

海況予測(平成27年4~7月) 

 現在、黒潮は都井岬~潮岬ではほぼ接岸しています。熊野灘から遠州灘、伊豆諸島海域は概ね冷水域に覆われています。

 昨年12月に都井岬沖から東進を始めた小蛇行が、現在、伊豆諸島海域に達しています。東進速度が比較的速く、このまま徐々に東進し5月には伊豆諸島の東側へ移動する見込みです。この蛇行が伊豆諸島の東側へ移動すると、5月以降は黒潮が本州沿岸に沿って流れるN型となる見込みです。

 一方、4月下旬以降には都井岬沖で新たな小蛇行が形成され、5月以降、徐々に東進する予報となっています。この小蛇行が伊豆諸島海域に達するのは、7月以降と思われます。

 

伊豆諸島北部海域の定地水温  

 伊豆諸島北部海域では、4月はC型による黒潮内側域の冷水域に覆われるために「平年並」~「低め」となる見込みです。暖水波及時には一時的に「高め」となることがあります。5月以降、黒潮がN型となると、黒潮内側の大島から神津島では引き続き「平年並」~「低め」で推移することが見込まれます。黒潮流路が接近する三宅島や御蔵島では「平年並」~「高め」となる見込みです。