黒潮は、4月上旬にB型からC型へ 6月以降はN型

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 平成28年4~7月の海況予報が、3月25日に水産庁より発表されましたので、お知らせします。 

海況の現況

  黒潮は、12月下旬にB型からC型となりました。1月中旬以降は、一時的にBC型になりましたが、おおむねN型基調で推移しました。

図1 関東・東海海況速報

図1 関東・東海海況速報

(平成28年3月25日) 

海況予測(平成28年4~7月) 

 現在、黒潮は遠州灘沖で蛇行した後、御蔵島付近を北東に流れ、房総半島沖で東へ流去しています。遠州灘沖の蛇行は徐々に発達しながら東進し、3月中にはB型となり、4月上旬にはC型へ移行する見込みです。6月には、この蛇行も東進して再びN型になる見込みです。黒潮の蛇行は、都井岬沖からの小蛇行の東進と発達によって形成されます。都井岬沖では小規模な擾乱はあるものの接岸傾向で推移すると予測されました。そのため、6月以降はN型で推移する見込みです。しかし、近年の傾向として見られる、擾乱の東進による黒潮流路の小規模な変動があると考えられています

 その結果、黒潮は「4月上旬には、B型からC型に移行する。6月にはN型となり、以降N型基調で推移する」という予測になりました。

伊豆諸島北部海域の海況見通し  

  

伊豆諸島北部海域の沿岸水温は、B型時には伊豆諸島付近を北流する黒潮の影響によって「平年並」~「高め」で推移するでしょう。4月上旬にC型へ移行した後は、黒潮内側の冷水域に覆われるために「平年並」~「やや低め」で推移する予測です。また、黒潮流路の小規模な変動による暖水波及によって一時的に「高め」となることがあると予測しています。 

図2 黒潮流路の代表的なパターン

図2 黒潮流路の代表的なパターン

 

A型:八丈島の北を通過(32°N以南まで蛇行)

B型:八丈島の北を通過(蛇行が32°N~33°N)

C型:八丈島の南を通過

D・N型:八丈島の北を通過(流路の南端が33N以北)

(注:海上保安庁海洋情報部HPより)