大島事業所トピックNo.335 平成22年8~12月の伊豆諸島周辺海域の海況見通し
黒潮は、N型基調で推移し、一時的にB・C型流路
平成22年 7月27、28日に神奈川県横浜市において漁海況予報会議が開催され、8~12月の海況予測が水産庁より発表されましたのでお知らせします。
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海況の現況
黒潮は、潮岬沖を通過した小蛇行が遠州灘沖で発達し、B型になりました。現在、黒潮は潮岬に接岸し、遠州灘沖で北緯32度40分付近まで南下した後、伊豆諸島の西側を北上して三宅島付近を通過し、房総半島沖を東北東に流れています。
図1 関東・東海海況速報(平成22年 7月28日)
海況予測(平成22年8~12月)
黒潮は8月以降、N型基調で推移し、8月と10~11月に一時的にB・C型流路となるときがあります。
現在の遠州灘沖の冷水域は東に移動し、C型に移行する見込みですが、C型の期間は短く、再びN型になります。また、8月に都井岬沖に小蛇行が発生して東進し、10~11月にB・C型の流型変化をもたらします。
伊豆諸島北部海域の海況見通し
現在、伊豆諸島北部海域はB型で高水温ですが、今後、冷水域に入り、黒潮の変動に伴い、内側域への暖水波及も予想されます。伊豆諸島北部海域の水温は、「平年並み」~「やや低め」で推移し、暖水波及時には「高め」になる模様です。
現在のところ、6ヶ月間の予測を提示していますが、海況状況に変化があった場合、あらためて最新の情報を皆様にご報告する予定です。なお、海況の変化は漁模様にも大きく影響しますので、今後の「関東・東海海況速報」にご注意下さい。
図2 黒潮流路の代表的なパターン
A型:遠州灘沖の冷水塊の規模が大きく、長期間継続
B型:冷水塊が遠州灘沖に存在、A型ほど大きくない
C型:冷水塊は伊豆諸島の東西にまたがって存在
D型:冷水塊が伊豆諸島の東側に存在
N型:本州に平行に直進
(注:海上保安庁海洋情報部HPより転載)