黒潮は、引き続きA型で推移

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平成30年4~7月の海況予報が、3月26日に水産庁より発表されましたので、お知らせします。

 

海況の現況   

 黒潮は、引き続き潮岬を離岸し、東海沖で大きく蛇行した後、伊豆諸島海域を北流するA型で経過しました。1月中旬から下旬には、黒潮の北流部の流路変動に伴い、三宅島付近から遠州灘へ暖水が波及しました。また、2月から3月上旬には、三宅島付近から、遠州灘から熊野灘へ断続的に暖水が波及しました。現在は、潮岬沖を離岸して東進した黒潮は、東海沖で31°N以南まで蛇行し、伊豆諸島の西側を北流した後、三宅島付近から北東へ流去しています。

 

     

図1

     図1 関東・東海海況速報(平成30 3月23日)

 

海況予測(平成30年4~7月) 

   今後も、東海沖で大きく蛇行するA型で経過する見込みです。都井岬から足摺岬では接岸傾向、潮岬では離岸傾向が持続することが予測されています。そのため、黒潮流型の変動を伴う、流路の変化はなく、引き続き大蛇行が継続するという予測になりました。

 

伊豆諸島北部海域の海況見通し

 伊豆諸島北部海域の沿岸水温は、A型時には伊豆諸島付近を北流する黒潮の影響によって「平年並」~「高め」となることが推測されます。今回の予報では、黒潮からの影響を受けて、三宅島や神津島周辺では水温が「高め」となるが、新島、大島周辺では黒潮の内側となるために、水温は「平年並み」で推移することが予測されます。また、黒潮流路の小規模な変動による暖水波及の発生が予測されます。よって予測期間中は概ね「平年並」~「高め」で経過し、一時的に「高め」~「極めて高め」となることが予測されます。

図2 黒潮流路の代表的なパターン

  図2 黒潮流路の代表的なパターン

  

A型:八丈島の北を通過(32°N以南まで蛇行)

B型:八丈島の北を通過(蛇行が32° N~33 N)

C型:八丈島の南を通過

D・N型:八丈島の北を通過(流路の南端が33N以北)

(注:海上保安庁海洋情報部HPより転載)