大島分場だよりNo.291 イサキ稚魚を放流しました
平成13年10月30日 東京都水産試験場 大島分場
1. 大きくなったらまた会おう! イサキの稚魚を放流しました
水産試験場では、イサキの移動分散を知るために、10月11日に神津島で2000尾、12日・16日に新島で合計約1500尾、17日には大島で約1500尾のイサキ幼魚を放流しました。放流したイサキは、大島分場で6月11日に採卵された受精卵から人工飼育した魚です。放流は、新島・神津島では「みやこ」で、大島では「かもめ」で行いました。(写真1)また、社会教育活動の一環として、小学生にも岸壁からの放流を体験していただきました(写真2)。 |
![]() 写真1 イサキ放流風景(みやこ) |
![]() 写真2-1 神津小学校児童による放流風景 |
![]() 写真2-2 若郷小学校児童による放流風景 |
今回、放流したイサキには、背中に標識(リボンタグ、スパゲティータグ)が付けてあります(写真3)。標識の色は、神津島が青色、新島が黄色、大島がピンク色と島ごとに分けています。
標識がついたイサキがとれたときや発見したときには、水産試験場、または、漁協までご連絡下さい。
(調査指導船「みやこ」・「かもめ」、栽培漁業科、資源生態科)
写真3 放流したイサキ種苗
2. 「水産試験場大島おさかな教室」が開かれました。
トコブシの栽培漁業やイサキの資源管理の重要性を理解していただくために、水産試験場で取り組んでいる研究の一部を大島町立差木地小学校の生徒さんにお手伝いをしてもらいました。
(栽培漁業科、資源生態科)
![]() 写真4-1 差木地小学校でのおさかな教室 |
![]() 写真4-2 差木地小学校全校児童による トコブシ・イサキの放流風景 |
3. タカベの漁獲量増える!
今年のタカベ漁獲量は漁期途中の8月末までの集計で約200t*となり、昨年の漁獲量159tを越えました(図1)。昨年の漁獲量減少の要因は、資源量の減少ではなく、噴火・地震により漁業ができないことによるものでした。磯根漁場では依然、災害の影響がみられていますが、漁船漁業の復興は着実に進んでいます。
(資源生態科) *一部未集計
図1 タカベ漁獲量変動(昭和50から平成13年)
いずれの島でも漁協、町村役場、小学校に多大な協力を頂き感謝致します。
