黒潮は、B型→C型の後、9月中旬以降N型基調で推移する。

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  平成28年 7月26、27日に神奈川県横浜市において漁海況予報会議が開催され、平成28年8~12月の海況予報が水産庁より発表されましたのでお知らせします。

 

海況の現況

  黒潮は3月上旬からN型で経過しましたが、3月下旬には伊豆諸島の西側で蛇行が発達しB型となりました。その後、蛇行は徐々に東進し、4月中旬には伊豆諸島を大きく迂回するC型へ移行しました。5月以降、黒潮北流部からの小規模な暖水波及が見られましたが、概ね伊豆諸島北部海域は黒潮内側の冷水域に覆われていました。7月下旬、冷水域が伊豆諸島の東側に移動し、黒潮は八丈島付近を流れ、C型流路が解消されつつあります。

図1

 図1 関東・東海海況速報(平成28 83日)

 

海況予測(平成28年8~12月) 

 現在、都井岬沖に小蛇行の明確な形成は見られません。しかし、潮岬以西での小規模な渦の東進により、黒潮は8月~9月上旬に小規模なB型→C型の後、9月中旬以降はN型基調で推移する見込みです。

 

伊豆諸島北部海域の沿岸水温

 伊豆諸島北部海域の沿岸水温は、流路変動によりB型流路時に「やや高め」となります。9月中旬以降は、期間を通じて概ね冷水域に覆われるため、沿岸水温は、「平年並み」「低め」で推移しますが、暖水波及時には一時的に「高め」となる模様です。

図2

図2 黒潮流路の代表的なパターン

 

A型:八丈島の北を通過136E以東で32N以南まで蛇行

B型:八丈島の北を通過流路の南端が32N以北かつ33N以南

C型:八丈島の南を通過

D・N型:八丈島の北を通過 流路の南端が33N以北

(注:海上保安庁海洋情報部HPより転載)