黒潮は、N型で推移し、12月に一時的にB・C型となる。

  平成26年 7月30、31日に神奈川県横浜市において漁海況予報会議が開催され、平成26年8~12月の海況予報が水産庁より発表されましたのでお知らせします。

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海況の現況

 4月以降、黒潮は概ねC 型で推移しました。5月上旬に八丈島周辺の小蛇行が房総半島沖へ東進したためにN 型となり、6月上旬~中旬には新たな小蛇行の東進により、一時的にB・C 型となりました。その後は、N 型で推移しました。7 月末においても引き続きN 型で経過しています。伊豆諸島海域では、黒潮は三宅島~八丈島の間を北東に流れでいます。

図1 関東・東海海況速報(平成26年7月31日)

 図1 関東・東海海況速報(平成26年 7月31日)

海況予測(平成26年8~12月)

 現在、薩南海域の黒潮北縁は離岸傾向で推移し、都井岬~室戸岬ではやや離岸、潮岬では接岸しています。
 黒潮は、今後もN型で推移する見込みです。9月中旬には都井岬沖で小蛇行が形成され、東進することが予想されました。この小蛇行は12月上旬に潮岬以東に達し、黒潮はN型からB型→C型へと移行する見込みです。12月の黒潮流路の変動に伴い、黒潮内側域への一時的な暖水波及も予想されます。

伊豆諸島北部海域の海況見通し

 伊豆諸島北部海域は、概ね冷水域に覆われますが、12月以降は黒潮流路の変動に伴い、伊豆諸島北部海域への一時的な暖水波及が予想されます。そのため、今後の沿岸水温は、「平年並み」~「低め」で推移し、暖水波及時には一時的に「高め」となる模様です。

図2 黒潮流路の代表的なパターン

図2 黒潮流路の代表的なパターン

A型:八丈島の北を通過
136E以東で32N以南まで蛇行

B型:八丈島の北を通過
流路の南端が32N以北かつ33N以南

C型:八丈島の南を通過

D・N型:八丈島の北を通過
流路の南端が33N以北

(注:海上保安庁海洋情報部HPより転載)