黒潮は、八丈島付近で変動する。6月にはB型へ。

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  平成28年12月14、15日に漁海況予報会議が開催され、平成29年1~6月の海況予報が水産庁より発表されましたのでお知らせします。

 

海況の現況   

 黒潮は、小規模なB型・C型を繰り返し、八丈島付近を流れています。12月中旬には、八丈島の東西で小さく蛇行し、房総半島沖ではやや離岸して北東に流去しています。伊豆諸島北部海域は概ね黒潮内側の冷水域に覆われていますが、黒潮からの暖水が波及しており、定地水温の著しい低下は見られません。

図1 関東・東海海況速報

 図1 関東・東海海況速報(平成28 12月14日)

 

海況予測(平成29年1~6月) 

 黒潮は、今後も小規模なB型・C型で変動し、八丈島付近を流れる見込みです。都井岬沖では3月下旬に小蛇行が形成され、4月以降に東進し、6月頃に遠州灘沖から伊豆諸島海域に達する見込みとなっています。

 その結果、黒潮は「1月から5月は、小規模なB型・C型で変動する。6月にB型となる。」という予測になりました。

 

伊豆諸島北部海域の海況見通し

 伊豆諸島北部海域は、黒潮内側となりますが、小規模な擾乱の通過に伴い、暖水が頻繁に波及する見込みです。1月から5月は、暖水波及の強弱によって、一時的に黒潮内側の冷水域に覆われることがある見込みです。このため、伊豆諸島北部海域の沿岸水温は「平年並」~「高め」で推移し、1月から5月は、一時的に「低め」となることがあると予測されました。

図2 黒潮流路の代表的なパターン

図2 黒潮流路の代表的なパターン

  

A型:八丈島の北を通過(32°N以南まで蛇行)

B型:八丈島の北を通過(蛇行が32° N~33 N)

C型:八丈島の南を通過

D・N型:八丈島の北を通過(流路の南端が33N以北)

(注:海上保安庁海洋情報部HPより転載)