黒潮は、2月までN型で推移。3月にB型、4月以降はC型へ。

 平成26年12月17、18日に漁海況予報会議が開催され、平成27年1~6月の海況予報が水産庁より発表されましたのでお知らせします。

   PDFはこちら大島事業所トピック362号 [294KB pdfファイル] 

海況の現況

 黒潮は、6月下旬以降、三宅島から八丈島の間をおおむね北東方向に流れるN型で推移しました。11月下旬には、九州の都井岬沖で小蛇行が形成されました。12月には、都井岬沖の小蛇行は大きく発達し、都井岬から室戸岬で離岸傾向となっています。

図1 黒潮流路(北縁)の変化

 図1 黒潮流路(北縁)の変化
(海上保安庁 海洋速報より作成)

海況予測(平成27年1~6月)

 これまでの記録から、大蛇行へと発達する小蛇行は、①都井岬沖で2~8月に発生し、②東進速度が遅いものと言われています。現在、都井岬沖にある小蛇行は、過去にA型となった蛇行に匹敵する規模となっています。しかし、水産総合研究センターの数値モデルによれば、この小蛇行の東進速度は比較的速いことが予測されています。また、小蛇行の発生時期からも、今回の小蛇行は、規模は大きいが大蛇行へは発達しないとの予測になりました。
その結果、平成27年1月~6月の黒潮は、「2月まではN型で推移する。3月にB型、4月以降はC型となる。」と、予測されました。

伊豆諸島北部海域の海況見通し

 伊豆諸島北部海域は、2月まではおおむね「平年並み」~「低め」で推移する模様です。三宅島・御蔵島では黒潮の影響をうけて「高め」基調で推移するでしょう。3月のB型時には暖水波及により「高め」の傾向となる見込みです。4月以降、C型になると、伊豆諸島北部海域は冷水域に覆われるため「低め」基調となり、暖水波及時には一時的に「高め」となる模様です。

図2 黒潮流路の代表的なパターン

図2 黒潮流路の代表的なパターン

A型:八丈島の北を通過(32°N以南まで蛇行)
B型:八丈島の北を通過(蛇行が32°N~33°N)
C型:八丈島の南を通過
D・N型:八丈島の北を通過(流路の南端が33N以北)
(注:海上保安庁海洋情報部HPより転載)

 

 

・島しょ農林水産総合センターでは、波浮港口の定地水温をホームページ(http://www.ifarc.metro.tokyo.jp/1.html)で公開しております。ホームページでは、毎時の水温をご確認いただけます。ぜひ、ご利用ください。なお、ホームページでの掲載にともない、土日・祝日の事業所掲示板への表示は、誠に勝手ながら終了させていただきます。

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