着生量は昨年並みだが以前よりは回復の傾向も

  三宅島において、磯根資源の重要種であり、噴火前まで最も水揚金額の多かったテングサ類(オオブサ及びマクサの2種類)の着生状況調査を行いました。その結果、2種類とも単位面積当たりの着生量は昨年並みで、藻質は良好でした。

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三宅島の5地区、11地点で調査を実施

 今年度は、4月から5月にかけて図1に示した11地点について調査をしました。各地点では、水深3m以浅の波打ち際に生育しているオオブサと水深16m以浅のマクサについて、SCUBA潜水による目視観察と1㎡の枠取り調査を行いました。 

  図1 テングサ漁場評価

図1  テングサ漁場評価

着生量は昨年並み、藻質は良好

 着生量は、調査結果は、図1及び表1のとおりでした。

 オオブサは、北東部の漁場での着生量は昨年並みで藻質は良好でした。マクサの着生量は、昨年並みでしたが、昨年に較べてハナ付き(カギウスバノリの着生)が少なく、藻質は良好でした。

 また、両種の作柄調査が本格的に始まった平成17年(6年前)と比べると、オオブサの漁場評価はあまり変化していませんが、マクサはこの数年間でイガヤ~学校下の区域でD級からB級に評価が上がり、回復の傾向がみられました(図1の漁場番号10及び11)。

 表1 テングサ(オオブサ及びマクサ)の漁場別着生状況

 表1 テングサ(オオブサ及びマクサ)の漁場別着生状況