大島事業所トピック№396 令和2年1~6月の伊豆諸島周辺海域の海況見通し 黒潮は、今後もA型で推移

大島事業所トピック№396 令和2年1~6月の伊豆諸島周辺海域の海況見通し 黒潮は、今後もA型で推移

PDF版はこちら 事業所トピックNo.396(海況).pdf

 令和元年121819日に中央水産研究所(横浜市金沢区)で長期漁海況予報会議が

開催され、令和216月の海況予報が水産庁より発表されましたので、お知らせします。

 海況の状況

 黒潮は一昨年の8月以降、大蛇行が続いています。現在、黒潮は潮岬沖をかなり離岸

し、遠州灘沖で3°N付近まで蛇行した後、石廊崎沖をS字状に北上するA型流路が継続

しています。

図1 関東東海海況速報.png

図1 関東・東海海況速報(令和元年12月23日)

 海況予測(令和2年1月~6月)

 今回の大蛇行は今年の8月~9月にやや規模を縮小しましたが、西から移動してきた

小蛇行を吸収し、再び規模を拡大しています。今回も黒潮の流量や蛇行内部の冷水

面積などから見ても大蛇行が崩れる兆候は全く現れていません。このことから判断し、

引き続き「A型で推移し、伊豆諸島の西側を北上することが多い」という予測になり

ました。

 平成29年8月から始まった今回の大蛇行は令和元年12月で24ヶ月を超えました。

このまま4月まで継続すると、198111月~19845月の大蛇行期間(2年7か月)

を超え、史上2番目の長さとなります。

 伊豆諸島北部海域の海況見通し

伊豆諸島北部海域の沿岸水温は、蛇行北上部が伊豆諸島の西側を北上することから

伊豆諸島北部全体に暖水が波及し、「高め」~「きわめて高め」となることが推測

されます。また、今後も黒潮流路の小規模な変動によって一時的に黒潮流路が御蔵

島よりも南を通過するときには「平年並み」~「やや低め」となることが予測され

ます。

図2 黒潮流路パターン.png図2 黒潮流路の代表的なパターン

A型:32°N以南まで蛇行

島しょ農林水産総合センターでは、日々の海況図をホームページ

https://www.ifarc.metro.tokyo.lg.jp で公開しております。

ぜひご利用ください。

このカテゴリー内の他のページ