大島事業所トピック№397 令和2年4~7月の伊豆諸島周辺海域の海況見通し「黒潮は、A型で引き続き推移」

大島事業所トピック№397 令和2年4~7月の伊豆諸島周辺海域の海況見通し「黒潮は、A型で引き続き推移」

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 令和2年3月30日に4~7月の海況予報が水産研究・教育機構より発表されましたので、お知せします。

海況の現況

 黒潮は、潮岬で離岸し、遠州灘沖で3°N以南まで蛇行するA型流路が、平成298月以降継続

ています。また、伊豆諸島の西側を北流する黒潮からは内側反流が形成されており、伊豆諸島

部海域へは暖水が波及しています。

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             図1 関東・東海海況速報(令和2年3月26日)

海況予測

 引き続き、黒潮はA型が継続し、伊豆諸島海域の西側を北流することが多いとの予測となってい

ます。

伊豆諸島北部海域の海況見通し

 伊豆諸島北部海域の沿岸水温は、A型時には伊豆諸島付近を北流する黒潮の影響によって高め傾

なることが推測されます。期間中は「高め」~「きわめて高め」で推移することが予測され

ます。

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         図2 黒潮流路の代表的なパターン

      A型:32°N以南まで蛇行(海上保安庁HPより)

伊豆諸島北部の高水温

 A型流路(大蛇行)の影響で伊豆諸島北部の定地水温が非常に高くなっています。新島の1

18.4℃)と2月(18.1℃)および神津島の2月(18.8℃)の水温は、観測開始以来過去最高

です。最も長かった大蛇行(1975.81980.3)の時よりも冬場の水温が高い状態が続いていま

す。また、大島の水温も昨年の10月以降高い状態が続いています(表1)。10月は41年ぶり、

11月は43年ぶり、1月は66年ぶり、2月は60年ぶりの水温です。高水温は魚介類や海藻など

にさまざまな影響を及ぼしていくと思われます。

       表1 伊豆大島の月間平均水温

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