大島事業所トピック№412 令和5年4~7月の伊豆諸島周辺海域の海況見通し

大島事業所トピック№412 令和5年4~7月の伊豆諸島周辺海域の海況見通し

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令和5年4~7月の伊豆諸島周辺海域の海況見通し-黒潮は大蛇行が継続し、A型基調で推移する-

令和5年3月に長期漁海況予報会議が開催され、水産研究・教育機構より、令和5年4~7月の海況予報が発表されましたので、お知らせします。

海況の現況と経過

【現況】黒潮は紀伊半島沖で大きく離岸し、渥美半島沖をS字状に北上して御蔵島西沖に達した後、御蔵島付近を東流し房総沖に流去しています(図1)

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図1 関東・東海海況速報(令和5年3月27日)

【経過】1~3月は概ね、黒潮は紀伊半島沖で大きく離岸し、御前崎沖を北上して御蔵島西沖に達した後、御蔵島付近を東流し房総沖に流去する流路で経過しました(図2左)。1 月下旬、遠州灘で蛇行北上部から小暖水渦が切離しました。その後しばらくは八丈島西沖から北東に向きを変え、御蔵島付近を通過、房総半島沖を北北東に流去しました(図2右)。2月の後半には御蔵島付近を東流し房総沖に流去する流路に戻っています。

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図2 関東・東海海況速報(令和5年1月13日:左、2月7日:右)

海況予測(令和5年4月~7月)

令和5年4~7月は大蛇行が継続し、A型流路で推移します(図3)。蛇行北上部は伊豆諸島海域の西側に位置し、熊野灘~遠州灘に近づくことがあります。

伊豆諸島北部海域の海況見通し

伊豆諸島北部海域の沿岸水温は、黒潮が概ね伊豆諸島の西側を北上することから、暖水に覆われ、高め傾向となることが推測されます。一方で、現在、房総半島沖の黒潮の外側では冷水渦が西に進んでおり、今後、伊豆諸島海域に影響を及ぼすことが予想されます。そうしたことから「高め」~「きわめて高め」(※)、一時的に「平年並み」になることがあると予想としています。

※「平年並」=平年値±0.5℃程度、「高め」=平年値+1.5~2.5℃、「きわめて高め」=平年値+2.5℃以上

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図3 黒潮流路の代表的なパターン

A型:32°N以南まで蛇行(海上保安庁HPより)

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