にいじま漁業協同組合より、標識が付いたキンメダイが見つかったとの報告がありました。

調べたところ、神津島漁業協同組合所属の漁船が約4年半前に放流したものであることが分

かりました。

キンメダイ再捕の情報

にいじま漁業協同組合より、所属の漁船が標識を付けたキンメダイ（写真１）を水揚げしたとの情報が寄せられま

した。島しょ農林水産総合センターで、過去の放流記録を調べたところ、再捕されたキンメダイは、約４年半前に

神津島漁業協同組合所属の漁船が第２大野原という漁場で放流した個体であることが分かりました（表1）。

　写真１　上：再捕されたキンメダイ

　　　　　左下：スパゲティタグ装着部拡大図

　　　　　右下：スパゲティタグ本体

　　　　　　　　　　表１　再捕されたキンメダイの放流時、再捕時の情報

放流・再捕情報から分かること

　放流時の尾叉長は約20～25cm、再捕時は31.6cmでした。4年半で、約7ｃm程度成長したこと

が分かりました。また、このキンメダイは放流地点と再捕地点が同じでした。

　キンメダイの成長や移動に関しては、まだ不明な点も多く、放流・再捕からわかる成長や移動の

情報は、とても貴重です。

キンメダイ放流の取り組み

　島しょセンター大島事業所ではキンメダイ資源管理の一環として、漁業調査指導船「みやこ」、

「やしお」を中心にキンメダイ標識放流を行っています。今では、この取り組みが漁業者にも波及

し、神津島漁業協同組合でも自主的に行われています。資源管理を行う上で、対象魚の生態を知る

ことはとても重要です。引き続き、キンメダイ標識放流の取り組みを続けていきます。

写真２　キンメダイ標識放流の様子

ＰＤＦ版はこちら事業所トピックNo.392(標識キンメの再捕).pdf