大島事業所トピック№418 8月の平均水温は過去2番目。サンゴの白化を確認。

大島事業所トピック№418 8月の平均水温は過去2番目。サンゴの白化を確認。

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近年、海水温は世界的に上昇傾向にあり ます。8月の平均水温は伊豆大島では過去2番目、新島と神津島、三宅島では過去最高値が記録されました。

黒潮大蛇行と猛暑

平成29年から始まった黒潮大蛇行(図1)は、7年目となる本年も継続すると考えられます。大蛇行は海水温の変動に大きく関与することが知られています。加えて本年は猛暑の影響もあってか、伊豆諸島海域においても記録的な高水温が観測されました。

伊豆大島の8月の平均水温は、昭和53年の27.0℃に次いで2番目に高い26.8℃でした。なお、高水温は伊豆諸島の各島でも確認されました。新島29.6℃、神津島29.9℃(※欠測多)、三宅島29.0℃は、いずれも8月の平均水温として過去最高値を記録しました(表1)。

図1 黒潮流路と水温分布

図1 黒潮流路と水温分布

 

表1 8月の平均水温比較
本年過去最高値平年値※
大島 26.8 27.0 24.7
新島 29.6 28.3 25.2
神津島 29.9 28.5 26.3
三宅島 29.0 28.6 26.9

※平成5年~令和5年の30年平均

サンゴの白化

令和6年9月12日に当センターが行った目視観察により、野増漁港周辺に自生するサンゴが広い範囲で白化している様子が確認されました(図2)。また、同日に元町港においてもサンゴが白化していることが確認されました(図3)。当センターの調査において、伊豆大島で今回のような広い範囲でサンゴの白化が確認されたのは初めてのことです。

野増漁港のサンゴ(令和6年9月12日)

図2 野増漁港のサンゴ(令和6年9月12日)

図3-2.jpg図3-1.jpg

図3 元町港のサンゴ令和6年9月12日)

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