大島事業所トピック№400令和2年8~12月の伊豆諸島周辺海域の海況見通し

大島事業所トピック№400令和2年8~12月の伊豆諸島周辺海域の海況見通し

PDF版はこちら 事業所トピックNo.400(海況).pdf

「黒潮は、今後もA型推移するものの、一時的にB型になることがある」

令和2年7月28、29日に水産資源研究所(横浜市金沢区)で長期漁海況予報会議が開催され、令和2年8~12月の海況予報が水産研究・教育機構より発表されましたので、お知らせします。

【海況の現況】

黒潮は平成29年の8月以降、大蛇行が続いています。8/3現在、黒潮は紀伊半島沖で31°30′N付近まで南下した後、北東に流れて八丈島北沖を通過して房総沖に流去しています。今年の6月末に蛇行の南を切り離してやや規模を縮小しています。現在は西から小蛇行が東進しおり、四国沖で大きく離岸しています。

図1.jpg

図1 関東・東海海況速報(令和2年8月3日)

【海況予測(令和2年8月~12月】

四国沖を東進する小蛇行の影響で現在の大蛇行が不安定になり、一時的に蛇行規模が縮小し、B型流路になることがありますが、大蛇行が解消することはなく、再びA型流路になると予想されます。すでに大蛇行が3年間続いていますが、大蛇行が崩れる兆候は全く見られていません。少なくとも予報期間である12月まではA型が継続すると考えられます。

【伊豆諸島北部海域の海況見通し】

伊豆諸島北部海域の沿岸水温は、蛇行北上部が伊豆諸島の西側を北上することから伊豆諸島北部全体に暖水が波及し、「高め」~「きわめて高め」となることが推測されます。

図2.jpg図2 黒潮流路の代表的なパターン

A型:32°N以南まで蛇行(海上保安庁HPより)

島しょ農林水産総合センターでは、日々の海況図をホームページhttps://www.ifarc.metro.tokyo.lg.jp/weather/index.htmlで公開しております。ぜひご利用下さい。

このカテゴリー内の他のページ