水面を飛び跳ねるボラ!

 ボラMugil cephalusは内湾や塩分のある川の下流で普通にみかける魚です。数㎝ほどの稚魚は、河川では川岸、内湾の干潟付近ではごく浅場で、体側の鱗がキラキラと光っているのがみらます。浅いところに増殖する微細藻類を口先でつつきながら食べているのでしょう。また、運河にある下水処理水の排水溝付近に大型の個体が多数集まり、コンクリートに付着した藻類を餌として、こそげ取る姿も目に留まります。ときに、都心を流れる小河川の川幅いっぱいに大群が遡上し、川底が真っ黒になるケースもあり、新聞の紙面を飾ることがあります。

 さて、航行中の船舶付近や、運河とか入江に近づいた際、水面で飛び跳ねる魚をみかけますが、東京湾奥ではほとんどが本種です。写真は、羽田C滑走路沖を航行中に飛び跳ねたボラですが、ジャンプ力があるために船の中に飛び込むことがあります。船は一定のスピードが出ているため、ボラが顔面に当たれば相当の衝撃になるので、充分注意する必要があります

写真1 写真2

 羽田沖で飛び跳ねるボラ          船に入り込んだボラ(全長約60㎝)

 

平成24年6月12日内湾水質調査結果

 

St.1 羽田洲

St.2 羽田沖

St.3 15号地

St.4 三枚洲

St.5 お台場

調査開始時刻

9:33

11:05

12:25

13:17

14:18

調査終了時刻

10:17

11:32

12:55

13:40

14:45

底曳開始緯度

N35 31 48.9

N35 33 31.7

N35 36 42.7

N35 37 10.4

N35 37 45.8

底曳開始経度

E139 47 39.7

E139 47 48.0

E139 50 0.8

E139 51 27.2

E139 46 14.2

底曳終了緯度

N35 31 47.9

N35 33 32.1

N35 36 43.2

N35 37 9.8

N35 37 45.5

底曳終了経度

E139 47 39.8

E139 47 46.9

E139 49 59.8

E139 51 28.2

E139 46 12.9

曳網距離(m)

30.9

30.2

30.4

31.1

33.9

天候

曇り時々雨

曇り時々雨

曇り時々雨

風向

NE

NE

NNE

NE

NE

風速(m/sec)

3.1

7.3

4.5

5.2

3.6

風力

2

4

3

3

3

気温(℃)

19.7

19.8

18.3

18.1

17.8

実測水深(m)

3.6

5.0

4.8

4.6

2.8

透明度(m)

1.8

1.6

1.4

1.2

2.1

水色

20

20

17

17

18

水温
(℃)

表層(0.5m)

21.0

21.0

21.1

21.1

21.4

底層(B-1m)

21.1

20.9

21.0

20.9

21.1

塩分

表層(0.5m)

19.2

16.4

15.8

19.8

20.3

底層(B-1m)

21.1

16.4

19.5

27.1

20.3

DO
(mg/l)

表層(0.5m)

8.0

8.0

6.0

7.3

6.3

底層(B-1m)

6.6

7.6

4.4

6.5

6.4

DO
(%)

表層(0.5m)

102.9

101.1

75.8

94.5

81.5

底層(B-1m)

83.9

96.0

57.0

87.9

82.8

pH

表層(0.5m)

8.50

8.45

8.16

8.54

8.09

底層(B-1m)

8.39

8.36

8.22

8.49

8.08

濁度

表層(0.5m)

4.0

4.5

5.8

4.4

2.0

底層(B-1m)

4.6

6.1

6.9

4.3

2.5

電導度
(mS/cm)

表層(0.5m)

28.56

24.70

23.74

29.28

30.26

30.83

26.67

25.72

31.61

32.47

底層(B-1m)

31.06

24.72

33.94

38.98

30.10

33.37

26.67

35.53

42.07

32.43