羽田空港C滑走路沖の浅場で観察した生物

 平成26年11月に羽田空港C滑走路沖の水深3mほどの浅場で潜水したところいろいろな生物の生活の姿が観察できたので紹介します。一部の写真は目を凝らしてみてください。

  写真1はハナワケイソギンチャクと推定されるイソギンチャクの仲間です。本種は、東邦大学理学部の東京湾生態系研究センターによれば「有明海固有種とされていたが、東京湾では小櫃川河口干潟や三番瀬、お台場海浜公園などで確認されている」と報告されています。

 写真2は土嚢に付着しているマンハッタンボヤMolgula manhattensisです。外来性のホヤの仲間で、採集すると丸まっていますが海底では生き生きと過ごしている様子がみえます。国立環境研究所によれば1972年に広島県で初確認されているようです。

 写真3はウシノシタの仲間ですが、海底にできた砂紋(波跡)の中に姿がみえ、左に口元と眼球が目を凝らすとみえます。

 写真4の砂紋は途中で崩れていますが魚類が掘った跡です。潜水観察中に遭遇したアカエイDasyatis akajeiが掘った穴です。

写真1 ハナワケイソギンチャクと推定されるイソギンチャクの仲間  写真2 マンハッタンボヤ

       写真1                   写真2

写真3 ウシノシタの仲間  写真4 エイの掘った穴

       写真3                   写真4 

 

平成26年12月8日 内湾水質調査結果 

    

    St.1 羽田洲 St.2 羽田沖 St.3 15号地 St.4 三枚洲 St.5 お台場
調査開始時刻 10:48 11:27 10:04 9:40 12:02
調査終了時刻

11:06

11:42 10:17

9:59

12:31

底曳開始緯度 N35 31 55.7 N35 33 27.7 N35 36 46.0 N35 37 20.5 N35 37 45.4
底曳開始経度 E139 47 36.5 E139 47 46.0 E139 50 15.9 E139 51 22.3

E139 46

15.5

底曳終了緯度 N35 31 54.8 N35 33 26.7 N35 36 46.3 N35 37 21.6 N35 37 44.9
底曳終了経度 E139 47 37.6 E139 47 46.6 E139 50 17.3 E139 51 21.9 E139 46 14.3
曳網距離(m) 39±3 36±3 36±3 36±3 36±3
天候
風向 ESE ENE

NW

NNE WNW
風速(m/sec) 2.9 1.3 1.6 2.2 0.4
風力 2 1 2 2 1
気温(℃) 8.9 10.2 8.1 7.8 11.9
実測水深(m) 3.6 6.8 6.0 3.8

3.1

透明度(m) 4.3 4.1

4.1

4.8 4.8
水色 10GY3/4    暗緑色 5G2.4/3     暗緑色 10GY3/4     暗緑色 10GY3/4      暗緑色 5GY3/3      暗灰黄緑色
水温(℃) 表層(0.5m) 13.80 13.42

14.20

14.09 14.27
底層 (B-1m) 13.82

14.83

15.25 15.18 15.10
塩分 表層(0.5m) 29.1 27.7 30.3

30.0

27.6

底層 (B-1m) 29.3 30.3 31.9

31.8

29.4
DO(mg/l) 表層(0.5m) 6.86 7.08 6.65 6.79 5.52
底層 (B-1m) 6.71 5.77 6.29 6.39 5.12
DO(%) 表層(0.5m) 79.4 80.6 78.3 79.6 63.9
底層 (B-1m) 77.9 68.8 76.4 77.4 61.0
pH 表層(0.5m) 7.87 7.83 7.92 7.95 7.80
底層 (B-1m) 7.87 7.84 7.93 7.95 7.79
濁度 表層(0.5m) 1.2 1.5 1.4 1.8 0.9
底層 (B-1m) 1.4 1.4 2.8 2.1 1.3
電導度(mS/cm) 表層(0.5m) 35.4 33.5 37.0 36.6 34.1
底層 (B-1m) 35.6 37.6

39.7

39.6

36.8

 

 

 調査側点図

 調査側点図