平成17年4月 内湾調査

春のシラスアユ調査

桜が咲き水ぬるむ春、東京湾で育った6cm,7cmの稚アユが一斉に多摩川や江戸川河口から上流を目指して上る光景がみられます。
遡上は、おおよそ3月半ば過ぎから始まり、盛期は4月,5月で、遅い個体は6月過ぎになります。

そこで、遡上が遅い個体の生息場所を把握するため4月14日に葛西臨海公園やお台場海浜公園などの湾奥で実態調査を行いました。その結果、5cmサイズの透明なシラス期のアユがいずれの場所にもいることがわかりました。
これらの個体がいつ頃、川に上っていくのか多摩川に上った稚アユの耳石と付き合わせて探っていく予定です。注意:シラス期のアユの耳石は下の画像の通りです。


多摩川調布取水堰の魚道を上る稚アユ

多摩川調布取水堰の魚道を上る稚アユ


稚アユのアップ

稚アユのアップ(体側は銀食でも背部は黒色)


4月14日にお台場で捕れたシラス期のアユ

4月14日にお台場で捕れたシラス期のアユ(楊子は約6㎝)


シラス期のアユの耳石画像

シラス期のアユの耳石画像(1日1本の輪ができ、それを計数してふ化日がわかります)


お台場のアマモに変化が・・・

4月下旬の調査では、花枝上に稲の穂のような花穂が見えました。

4月下旬の調査では、花枝上に稲の穂のような花穂が見えました。


3月に引き続き、茎から葉の先までオオワレカラがびっしりと着いています。

3月に引き続き、茎から葉の先までオオワレカラがびっしりと着いています。葉上の付着する植物プランクトンなどを餌にしているものと考えられます。


平成17年4月25日 内湾調査

調査地点はこちらから

調査位置 st.1 羽田洲 st.2 羽田沖 st.3 15号地 st.4 三枚洲 st.5 お台場
時 刻 10:20 11:00 9:15 8:55 12:10
天 候 d d c c d
風向/風力 NE/1 NE/1 NNE/1 NNE/1 SSW/1
気 温 ℃ 16 16 14 14 15.5
水深(B)m 3.4 7.2 3.4 4.8 2.2
透 明 度m 2.2 2.1 2.2 2.4 1.5
水 色 10.0Y
5.5/5.0
dk-YG
10.0Y
5.5/5.0
dk-YG
5.0GY
3.5/4.5
dk-YG
5.0GY
3.5/4.5
dk-YG
7.5GY
5.5/5.0
dk-YG
水温 表層 15.50 15.70 15.40 15.30 16.40
低層(B-1)m 15.40 15.10 15.30 15.10 16.30
塩分 表層 26.80 24.00 26.30 27.30 26.10
底層(B-1)m 26.80 29.30 27.00 29.00 25.60
pH 表層 7.97 8.00 7.82 7.92 7.82
底層(B-1)m 7.93 7.96 7.76 7.76 7.78
DO mg/L 表層 10.19 9.89 9.64 9.70 9.52
底層(B-1)m 10.28 9.73 9.42 10.12 10.35
濁度 表層 4.26 3.86 4.20 4.33 4.05
底層(B-1)m 4.27 4.61 4.31 4.58 4.06
電気伝導率 表層 5.70 5.40 7.40 3.80 10.40
底層(B-1)m 4.30 5.90 6.30 1.60 12.00