東京湾の浅場に着底したアカガイtype2種の分類

 前号(内湾調査平成22年3月)では、放射肋(縦に走るライン)が30本少しあるサルボウガイScapharca subcrenata(Lischke)を紹介しました。
今回、平成20年2月に羽田沖で採集した標本を顕微鏡で観察したところ、前号と同じサルボウガイ(写真右下)の他に、それより横幅が広く分類の決め手となる放射肋も40近くと多い稚貝(写真左上)が出現しました。恐らくアカガイScapharca broughtonii(Schrenck)と考えられますが、背部両端の放射肋の殻長別形成状況に注目して、今後種名を確定する予定です。

サルボウガイとアカガイ

写真1 右は放射肋数が3132のサルボウガイ

左は放射肋数が40弱のアカガイと思われる個体

注:写真上の白いプレートの一片(一目盛)は1㎜

平成22年4月15日 内湾水質調査結果

内湾調査結果