平成17年5月 内湾調査

調査風景と生き物たち

下の画像は、海底に住む生物を捕るための底曳き漁具で、いつもこれを使用しています。調査地点では、海底に着いたのを確認してから30mほどゆっくりと曳きます。
その結果、葛西臨海公園沖の三枚州(表のSt.4)では、例えば手の平上に見られるようなニホンイサザアミ(小さい個体)、エビジャコ(大きい方の個体)、マアナゴの子供たちも確認できました。

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写真2


毎年、5月と9月には、各地点で海底の泥を採取し、持ち帰って泥砂の粒度組成や、栄養塩、有機物量、泥に住むゴカイ類やチヨノハナガイなど小型の2枚貝などを調べます。

写真3

写真4


お台場での小学生を対象にした課外学習を行いました。その時の生物を一部紹介します。

下のクラゲは、アカクラゲで、ひげのように伸びている触手には強い毒があります。ほんの少しだけ触ってみたのですが、皮膚が強くつねられたような、刺すようなピリピリ感が数時間残りました。泳いでいて全身に触れたら大変なことになります。ご注意下さい!
なお、乾燥した触手が粉になって空中に舞うことで"くしゃみ"を起こすことから、ハクションクラゲとも呼ばれるようです。
2尾の魚は、干上がった石の下から捕れたチチブで、ハゼ類の仲間です。沼や川に住むも淡水の魚と思われてますが、意外にもアサリがいる環境下で生きているものがいます。

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写真6


写真7


写真8


写真9

左のオオワレカラは、移植したアマモ場から採取しましたが、子供達はゴミの切れっ端と思っていたようです。
しかし、実はエビやカニの仲間で、分類上は甲殻綱軟甲亜綱端脚目・・・となります。


平成17年5月25日 内湾調査

調査地点はこちらから

調査位置 st.1 羽田洲 st.2 羽田沖 st.3 15号地 st.4 三枚洲 st.5 お台場
時刻 11:20 12:12 9:55 8:57 13:05
天候 d d d d d
風向/風力 E/4 E/4 NEE/1 NE/3 E/1
気温℃ 21 22 20 19 23
水深(B)m 2.5 4 5 3 2
透明度m 2 2.5 2 2 1.5
水色          
水温 表層 21.6 20.0 22.5 23.3 21.4
低層(B-1)m 21.3 18.9 20.6 22.8 21.3
塩分 表層 25.6 26.1 16.7 13.3 24.0
底層(B-1)m 26.5 28.7 17.6 19.5 24.2
pH 表層 8.37 8.10 8.13 7.79 8.04
底層(B-1)m 8.15 8.07 7.89 7.01 8.07
DOmg/L 表層 9.97 9.88 10.46 6.63 8.23
底層(B-1)m 7.30 7.14 7.49 6.10 7.71
濁度 表層 4.06 4.09 2.79 2.20 3.81
底層(B-1)m 4.02 4.44 4.17 3.05 3.80
電気伝導率 表層 5.1 3.6 6.7 10.5 7.1
底層(B-1)m 4.6 7.2 6.9 7.1 10.4