お台場における水質環境と2枚貝の生息量との関係

  東京湾奥で夏期を中心に現れる貧酸素水塊と2枚貝の生息量との関係を把握するため、図1の上段に水質環境(底層水温とDOと呼ぶ酸素量)、下段には採泥器で5月と9月に採集した主要2枚貝5種の出現量を示しました。水温が高く上下の海水交換が少なくなる夏期の底層DOは著しく低下する季節的パターンを示し、その中でも平成18年から20年のDO低下は顕著でした。一方、2枚貝の出現量は、前述のDO低下が顕著であった期間は低迷し、DOが高かった平成21年には上向いています。2枚貝など生物は種固有の変動をしますが、DOを指標とした環境の良し悪しが生残に深く関わっているといえます。

採泥器と採取した泥

写真1 採泥器と採取した泥

1㎜目合いの網で貝類等の生物をこし取る様子

写真2 1mm目合いの網で貝類等の生物をこし取る様子

 

底層水温、酸素量及び2枚貝の出現量

図1 底層水温、酸素量及び2枚貝の出現量

注:図上段点線枠は貧酸素が顕著な期間を表す。図下段の平成16年5月のデータは不備のため割愛。

  平成21年9月7日 内湾水質調査結果

内湾調査結果