平成17年7月 内湾調査

東京湾に復活したカキ礁

多摩川や旧江戸川河口に残された天然干潟には、カキ礁と呼べるまでに発達したマガキの集団が復活しています。マガキなどの2枚貝は、1. 水中のプランクトンや有機物を濾し取る浄化機能や、2. 他の生物の住処になることで、注目されています。
そこで、3月に引き続き7月に旧江戸川河口と多摩川河口でカキ礁の概要調査を行いました。環境変動が激しい河口に生息できる特性を持つマガキであっても、環境が厳しい初夏には、やはり死んだ貝もみられましたが、その殻の表面には新たにマガキの稚貝が付着し、一部の貝殻にはハゼの仲間のチチブやギンポ類が住処や産卵場にしてました。
このほか、カキでできた空隙には、ケフサイソガニなどの小型のカニ類やヨコエビ類が多数生息していました。

干潮時に露出したカキ礁

干潮時に露出したカキ礁(中央奥に人が立つ)

ペンは約14cm

ペンは約14cm

抜き出した生貝

抜き出した生貝

殻を開けた状態

殻を開けた状態

四角い枠は一辺が50cm

四角い枠は一辺が50cm

カキの殻を開けてみるとチチブが出現

カキの殻を開けてみるとチチブが出現

 

内湾調査でみた魚たち

船が近づくと盛んにジャンプするボラ

船が近づくと盛んにジャンプするボラ
(多摩川河口)

お台場で網に入ったマハゼ(左)とスジハゼ(右)

お台場で網に入った
マハゼ(左)とスジハゼ(右)

 

平成17年7月20日 内湾調査

調査地点はこちらから

調査位置 st.1羽田洲 st.2羽田沖 st.315号地 st.4三枚洲 st.5御台場
時刻 10:15 10:45 9:30 9:02 11:30
天候 くもり くもり くもり くもり くもり/晴れ
風向/風力 E.1 E.1 SE.1 E,1 S,2
気温℃ 28℃ 29℃ 27℃ 28℃ 29℃
水深(B)m 4m 6m 4m 3m 3m
透明度m 1m 1m 1m 1m 1m
水色 dg-yG dg-yG dg-yG yg-dkGy yg-dkGy
水温 表層 25.6 26.5 26.0 26.4 25.4
低層(B-1)m 24.7 24.0 26.0 26.0 25.4
塩分 表層 21.8 17.0 17.5 18.0 18.8
低層(B-1)m 25.6 26.5 20.6 24.1 20.5
pH 表層 8.32 8.73 8.33 7.36 8.13
低層(B-1)m 8.30 8.34 8.51 7.40 8.11
DOmg/L 表層 6.93 9.93 6.43 6.51 7.11
低層(B-1)m 5.88 3.63 6.84 5.89 6.54
濁度 表層 6.5 6.2 13.0 8.0 7.3
低層(B-1)m 11.7 9.8 5.9 5.2 11.1
電気伝導率 表層 3.37 2.76 2.90 3.12 3.07
低層(B-1)m 3.97 4.11 3.24 3.76 3.27