平成18年7月 内湾調査結果

小型底曳網調査で採捕された生物

 今月は葛西臨海公園前の三枚洲で、ニホンイサザアミが大量に入網しました。拡大写真の格子状枠は一辺が約5mmですから全長は10数mmに達します。このアミの中央やや前よりに丸い袋状のものが見えますが、これは保育嚢(ほいくのう)とも育房とも呼ばれているものです。つまり、雌は保育嚢中に卵を産み、雄と交尾して得られた受精卵は、その中で発育して成体と同じ体つきになって外界に出るようです。
 曇天の昼間に海面を遊泳する姿を稀に見ることもありますが、日中は底層を群れて遊泳しているものと考えられます。なお、夜間には浅場波打ち際で遊泳する姿をよく見かけることができます。

写真1


写真2


写真3

写真4

 小型底曳網で採捕したハゼ科の稚魚は、お台場のニクハゼ(201個体)のみでした。そのお台場では右下の写真のようにミズクラゲやまるいマンハッタンボヤも多数入網しました。

写真5


写真6


写真7

写真8


平成18年7月13日内湾水質調査結果

調査地点図はこちら

調査位置 St.1 羽田洲 St.2 羽田沖 St.3 15号地 St.4 三枚洲 St.5 お台場
時刻 8:55 9:25 10:25 10:05 11:18
天候 曇り 曇り 曇り 曇り 曇り
風向/風速(m/s) SW/5.3 SSW/4.6 SSE/5.0 S/5.1 SSE/3.3
気温(℃) 26.5 26.6 26.6 26.4 28.2
実測水深(m) 4.9 7.3 6.5 4.1 3.5
透明度(m) 1.5 0.9 0.8 1.0 1.3
水色 5GY3/3 5GY3/3 5GY3/3 5GY3/3 5GY3/3
(暗灰黄緑色) (暗灰黄緑色) (暗灰黄緑色) (暗灰黄緑色) (暗灰黄緑色)
水温(℃) 表層 24.25 24.31 25.51 25.61 24.91
底層(B-1)m 23.16 23.38 24.30 24.30 23.38
塩分(PPT) 表層 24.52 25.90 15.28 14.10 20.36
底層(B-1)m 29.08 29.46 28.53 27.49 24.97
pH 表層 7.75 8.40 8.12 8.49 8.08
底層(B-1)m 8.00 8.44 8.50 8.46 8.00
DO(mg/L)
(%)
表層 4.82 8.06 4.31 7.91 7.28
67.7 111.5 57.4 104.8 98.5
底層(B-1)m 3.92 4.63 4.99 3.38 3.61
53.4 63.6 70.6 54.1 47.5
濁度(ppm) 表層 7.3 4.7 34.5 11.2 8.7
底層(B-1)m 8.3 5.4 6.5 15.7 5.4
電気伝導率
(mS/cm)
表層 38.81 40.55 25.17 23.31 32.60
底層(B-1)m 44.91 44.09 44.21 42.73 39.07