内湾調査平成30年1月 三枚洲と若洲沖でマコガレイの仔魚が採集される
平成30年1月 三枚洲と若洲沖でマコガレイの仔魚が採集される
平成30年1月19日の小型底曳網調査では、東部水域のSt.4(三枚洲)とSt.3(若洲)で体長7mmほどのマコガレイの仔魚がそれぞれ5尾と2尾採集されました(写真1)。これらの個体は小さいため目が左右対称についていますが、体長10mmくらいから変態が始まり、左眼が右眼側へと移動して親ガレイらしい体つきになります。なお数cm大の稚魚は、4~5月ごろまで湾奥のごく浅い干潟などで過ごし、成長とともに深場へ移動します。
かつて広大な干潟が湾奥に見られた昭和30~40年代には、マコガレイは東京湾奥の浅場に周年いたようですが、住み処となる干潟が減少したうえ、初夏以降に貧酸素水塊が顕著になる今の東京湾では、東京湾の南部へと回避するようです。そして、貧酸素水塊が解消する10月ごろに北部水域まで移動する個体が現れ、12月ごろから東京湾奥の砂泥域に粘性沈着卵を産み付けます。現在、卵は北部水域では千葉県茜浜、東京都内湾では城南島海浜公園と第一航路の間で確認されています。
写真1 マコガレイの仔魚
注)白色プレートの一片は1㎜
図1調査地点
平成30年1月19日 内湾水質調査結果
平成30年1月19日 内湾水質調査結果.xls [37KB xlsファイル]
