平成17年3月 内湾調査

3月のシラスアユ調査概要

葛西臨海公園の西渚で採集したシラスアユ

3月24日 葛西臨海公園の西渚で採集した
シラスアユ(30mmから60mm)

お台場海浜公園の夜間シラスアユ調査風景

3月30日 お台場海浜公園の夜間シラスアユ調査風景


羽田空港滑走路前の浅場の曳き網風景で、この地点は多摩川河口に当たります。

東京湾奥におけるシラスアユの主生息場を把握するため、2月に引き続き、曳き網調査を行いました。
画像は、羽田空港滑走路前の浅場の曳き網風景で、この地点は多摩川河口に当たります。

桜が咲き水ぬるむ春には、川の上流目指して6cmほどの稚アユが群れをなして遡上しますが、3月になお透明なシラスアユとして分布しているものもいます。

右下の画像にあるように、お台場海浜公園で夜間シラスアユ調査を行いました。この時にも、透明な5cmほどのシラスアユが見ることができました。


お台場のアマモ生育状況

台場に移植したアマモの株

3月13日にお台場に移植したアマモの株数を調べました。前回計数した12月下旬からは、約2倍に増えていました。
また、移植場所では、10cmにも達しないスズキと思われる幼魚が群れており、草体周辺には画像のようなオオワレカラ(草体の周辺に付いているシャクトリムシのような茶褐色の生物)が多数生息してました。
このオオワレカラは、エビやカニなど甲殻類の仲間で、アマモの葉上に付着する藻類などを食べているものと考えられます。
スズキ幼魚は、オオワレカラを食べに来ていたのかもしれません。


湾奥の干潟生物

多摩川下流のネズミ島と言われる中州

多摩川下流のネズミ島と言われる中州は、葦が群生しており、干潮時には流れの後背域では数百メートルも干上がります。ケフサイソガニなどの1cm前後のイソガニ類が生息してました。

ヤマトシジミが採取できました。

潮が引いた多摩川河口の川崎よりの干潟では、荒川や江戸川などで漁獲されているヤマトシジミが採取できました。

江戸川河口の砂泥地帯1

江戸川河口の砂泥地帯2

東京ディズニーランドと葛西臨海公園に挟まれた江戸川河口の砂泥地帯では、長さ335m、幅約30mのカキ礁が形成されています(3月29日の画像)。
このカキ礁は、岩礁としての機能をもち、カキとカキの隙間にはギンポやハゼの仲間やカニ類、稚魚の餌になるヨコエビ類などの甲殻類が多数住んでいます。


平成17年3月10日 内湾調査

調査地点はこちらから

調査位置 st.1羽田洲 st.2羽田沖 st.315号地 st.4三枚洲 st.5お台場
時刻 10:00 10:30 9:10 8:35 11:15
天候 C C C C C
風向/風力 E/1 E/1 NE/1 NE/1 E/1
気温℃ 10 10 9 10 11
水深(B) 2.5 4.5 4.3 5.0 2.0
透明度m 2.0 2.4 2.2 3.2 2.0
水色 10.0GY
3.0/4.5
dk-yG
10.0GY
3.0/4.5
dk-yG
10.0Y
3.5/5.0
dk-YG
10.0GY
4.0/8.0
dp-yG
10.0GY
4.0/8.0
dp-yG
水温 表層 10.60 10.40 10.50 10.20 11.30
底層(B-1)m 10.50 10.50 10.40 10.20 11.30
塩分 表層 28.20 25.60 27.70 28.50 25.70
  底層(B-1)m 28.30 27.80 29.00 29.00 25.70
pH 表層 7.73 7.88 7.84 7.73 7.52
  底層(B-1)m 7.26 7.55 7.12 7.00 7.11
DO 表層 14.90 13.73 14.06 14.71 13.79
mg/L 底層(B-1)m 14.30 14.78 14.41 12.81 15.01
濁度 表層 4.65 4.26 4.55 4.70 4.23
底層(B-1)m 4.65 4.56 4.75 4.76 4.24
電気 表層 8.20 10.50 8.40 6.90 9.40
伝導率 底層(B-1)m 9.00 8.00 8.00 7.30 11.60