アキアミとスズキの稚魚

 東京湾奥の5地点で水質や魚類などの内湾生物調査を月1回行っています。今回、この2、3年の間に目立って増えてきたアキアミAcetes japonicusを中心に紹介します。本種は、日本から東南アジアまでの内湾域に分布しており、アミの名称がついていますが湾奥に分布するニホンイサザアミなどのアミ類とは本質的に異なり、れっきとしたサクラエビ科のエビ類で透明な姿は目を引きます。第2触覚は体長の倍ほどあり、途中で折ったように折れ曲がっているのが特徴点です。佃煮やかき揚げでも食べられるようですが、塩辛で利用されることが多く、韓国ではキムチの材料として本種の塩辛が重要となっているようです。なお、アキアミに混じって採集されたのはスズキの稚魚で、これらのアキアミを追いかけていたものと考えられます。

          アキアミとスズキの稚魚         アキアミとスズキの稚魚 

 

平成26年8月8日 内湾水質調査結果   

    St.1 羽田洲 St.2 羽田沖 St.3 15号地 St.4 三枚洲 St.5 お台場
調査開始時刻 10:04 10:35 13:10 11:09 14:04
調査終了時刻

10:18

10:49 13:39 11:44

14:18

底曳開始緯度 N35 31 55.0 N35 33 26.3 N35 36 45.8 N35 37 16.8 N35 37 46.3
底曳開始経度 E139 47 36.2 E139 47 47.3 E139 50 16.1 E139 51 24.0

E139 46

16.3

底曳終了緯度 N35 31 54.6 N35 33 25.7 N35 36 45.1 N35 37 15.7 N35 37 45.5
底曳終了経度 E139 47 37.5 E139 47 48.5 E139 50 15.1 E139 51 24.3 E139 46 15.2
曳網距離(m) 35±3 36±3 35±3 35±3 35±3
天候
風向 S SSE SSW SSW SSE
風速(m/sec) 3.0 1.8 5.2 3.7 0.3
風力 2 2 3 3 0
気温(℃) 30.6 31.3 29.4 29.6 30.4
実測水深(m) 3.0 5.9 6.5 4.3

3.9

透明度(m) 1.5 1.6

1.4

1.4 1.0
水色 10GY3/4     暗緑色 5GY3/3     暗灰黄緑色 5GY3/3      暗灰黄緑色 10GY3/4       暗緑色 5GY3/3      暗灰黄緑色
水温(℃) 表層(0.5m) 27.46 28.07

27.90

28.08 28.86
底層 (B-1m) 26.76 26.70 27.31 27.37 27.38
塩分 表層(0.5m) 20.5 22.6 24.4 22.8

14.8

底層 (B-1m) 26.7 26.6 26.9 26.8 21.3
DO(mg/l) 表層(0.5m) 5.82 9.13 7.92 5.62 11.77
底層 (B-1m) 2.91 3.25 5.45 4.04 3.32
DO(%) 表層(0.5m) 82.8 132.8 116.0 81.8 166.2
底層 (B-1m) 42.4 47.3 80.3 59.5 47.4
pH 表層(0.5m) 8.04 8.38 8.37 8.35 8.46
底層 (B-1m) 8.01 8.15 8.34 8.26 8.04
濁度 表層(0.5m) 5.1 2.8 4.7 5.7 4.5
底層 (B-1m) 14.3 3.1 3.5 8.5 4.6
電導度(mS/cm) 表層(0.5m) 34.4 38.1 40.6 38.3 26.3
底層 (B-1m) 43.2 43.0 43.9 43.8

35.6

 

 

 調査側点図

 調査側点図