2月内湾調査報告 (指導普及資料030106)

引き続きカタクチイワシのシラス稚魚が多い

明けまして、おめでとうございます。

 今年も、内湾水域の調査結果を速報の形でホームぺージに掲載しますので、よろしくお願いいたします。
 さて、年末年始の寒波を久しぶりに寒いと感じましたが、12月調査を行った20日は、未だそれほどの寒さではありませんでした。 私達の調査では、船(5トン級)の喫水線より深い水域で稚魚用底曳網を曳く形をとっています。調査点のうち、羽田洲・三枚洲・15号地・お台場の各水域が、河口部に近いのが特徴です。 冬、江戸川や多摩川などから下ってきた天然アユが、内湾で育っているはずです。一見、アユの仔稚魚はカタクチイワシのシラス稚魚に似ているためSt3(15号地)でシラスをたくさん採ったときは期待しましたが、残念ながら全部カタクチイワシでした(写真2)。 この後、もう少し浅い水深で稚アユの採集を試みる予定です。


写真1 St3(15号地)の調査水域

写真2 15号地の水域で採集されたカタクチイワシの稚魚

写真1 St3(15号地)の調査水域
カタクチイワシのシラス稚魚を多数採集した。

写真2 15号地の水域で採集された
カタクチイワシの稚魚で色素が未だない。
全長はおよそ5cm。

図1 調査地点図

図1 調査地点図


調査位置 St.1羽田洲 St.2羽田沖 St.4三枚洲 St.3 15号地 St.5お台場
時刻 8:08 8:33 9:10 9:35 10:15
天候 晴れ 晴れ 曇り 曇り 曇り
風向/風力 北東/1 北/2 北/1 北/1 北/1
気温℃ 8.3 8.4 9.1 8.9 9.4
水深(B)m 3.5 5.0 8.0 6.2 4.8
透明度m 3.0 2.5 2.5 2.5 2.5
水色 16 16 17 16 17
水温 ℃ 表層 12.1 11.3 11.4 11.7 11.8
底層(B-1) 12.2 11.5 12.8 12.9 12.7
塩分 表層 30.60 29.33 30.98 29.95 29.00
底層(B-1) 30.41 29.23 31.94 31.84 30.15
pH 表層 7.73 7.90 7.87 7.89 7.86
底層(B-1) 7.86 7.86 7.80 7.90 7.80
DO mg/l 表層 11.0 11.3 11.2 10.6 9.5
底層(B-1) 10.3 11.1 11.4 9.3 9.0

 表1 水質調査結果(平成14年12月20日測定)